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【無料】社労士試験判例200選まとめ|選択式対策(穴埋め問題)

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採用・配置に関する判例

採用・配置に関する判例は以下のとおりです。

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三菱樹脂事件(S48.12.12最大判)

  • 【要点】思想・信条で採用拒否できる?
  • 【結論】原則OK。採用の自由があり、憲法の私人間直接適用は否定
(1) 【 1 】は、専ら国や公共団体と個人の関係を規律するもので、【 2 】の関係を直接規律することを予定したものではない。

(2) 企業者は、自己の営業のために労働者を雇用するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件で雇うかを、法律その他による特別の制限がない限り、原則として【 3 】に決定できるのであって、企業者が特定の【 4 】を有する者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも、当然に違法とはできない。

(3) 企業者が、労働者の採否を決定するにあたり、労働者の【 4 】を調査するあるいはその者に【 5 】させることも、法律上禁止された違法行為といえない。

(4) 【 6 】は雇入れそのものを制約する規定ではない。

(5) 【 7 】は、採用当初は、その資質・性格・能力その他いわゆる管理職要員としての適格性などを判定する資料を十分に収集することができないため、後日における調査や観察に基づく【 8 】を留保する趣旨でされるものであるが、これを行使できるのは、【 7 】の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認される場合に限られる。

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大日本印刷採用内定取消事件 (S54.7.20最二小判)

  • 【要点】内定取消は自由?
  • 【結論】内定=始期付・解約権留保付労働契約。取消は合理性+相当性が必要
(1) 【 1 】のほかには【 2 】を締結するための特段の意思表示が予定されていなかったことからすると、募集に応募したのは【 2 】の申込みである。
(2) 承諾としての【 1 】は、誓約書の提出とあいまって、【 3 】を取り消せる労働契約が成立したと解する。
(3) 取消しは、【 4 】の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認できるものに限られる。

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新日本製鐵事件 (H15.04.18最二小判)

  • 【要点】出向命令に個別同意はいる?
  • 【結論】原則不要(根拠規定+条件明確+権利濫用でないこと)
(1) 新たな出向規定が不利益変更にあたるとしても、その内容や制定手続き、経営をめぐる諸般の事情を総合すれば、出向に関する各規定はいずれも有効なものであり、趣旨に即して(【 1 】)される限り、個々の同意がなくて、出向義務が生じる。
(2) 本件出向命令には業務上の(【 2 】)、人選の(【 3 】)ともにあり、権利の濫用にあたらない。

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東亜ペイント事件 (S61.07.14最二小判)

  • 【要点】転勤命令は拒否できる?
  • 【結論】業務上必要性+不当動機なし+通常甘受超の不利益なしなら有効
(1) 入社時に勤務地を限定する旨の合意もなく、労働協約と(【 1 】)に転勤を命じることができる旨の定めがあり、転勤が実際に頻繁に行われていた事情の下では、労働者の個別的な(【 2 】)を得ることなくその勤務場所を決定できる。
(2) しかし、特に(【 3 】)は、生活に影響を与えることから濫用は許されない。
(3) (【 4 】)がない場合、あっても(【 5 】)をもってなされた場合、労働者に(【 6 】)すべき程度を著しく超える不利益を負わせる場合等、特段の事情がない場合には、当該転勤命令は権利の濫用に当たらない。
(4) なお、(【 4 】)とは、企業の(【 7 】)に寄与する点を含む。
(5) 本件転勤命令は(【 6 】)すべき程度であり、権利を濫用したとはいえない。

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滋賀県社会福祉協議会事件 (R06.04.26最二小判)

  • 【要点】職種限定合意がある場合の配転は?
  • 【結論】限定に反する配転は原則NG(合意が必要方向)
(1) 労働者と使用者との間に当該労働者の職種や業務内容を(【 1 】)限定する旨の合意がある場合には、使用者は、当該労働者に対し、その(【 2 】)なしに当該合意に反する(【 3 】)を命ずる権限を有しないと解される。
(2) XとYとの間には本件合意があったというのであるから、Yは、Xに対し、その同意を得ることなく総務課への(【 3 】)を命ずる権限をそもそも有していなかった。

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関西医科大学研修医事件 (H17.06.03最二小判)

  • 【要点】臨床研修医は労働者?
  • 【結論】労働者。教育的側面があっても、指揮監督下で労務提供し賃金を得る実態があれば該当
労基法9条の「労働者」に該当するか否かは、
  • 業務従事に関する諾否の自由の有無
  • 【 1 】の有無
  • 場所的・時間的【 2 】の有無
  • 労務提供の代替性の有無
  • 業務用器具の負担関係
  • 報酬が【 3 】を有するか
  • 専属性の程度
  • 報酬について給与所得として源泉徴収が行われているか
等の諸要素を【 4 】に考慮して判断すべきである。

本件研修医は、臨床研修を通じて医学的知識や技術等を修得するという教育的目的を有しており、その点で一定の【 5 】が許容される側面があることは否定できない。

しかし、指導医の指示の下で診療補助や検査手配等の業務に従事し、【 6 】が認められること、研修時間中は指示に対する【 7 】が事実上認められていなかったこと、平日・休日を通じて病院に出勤し、採血や点滴等の業務に従事するなど、場所的・時間的【 2 】が強いこと、業務用器具は病院のものを使用していること、一定額の金員および当直手当相当額が支給され、これが給与所得として源泉徴収されていること、研修内容や拘束時間から他の業務への従事が【 8 】ことが認められる。

これらの事情を総合すれば、労働基準法9条にいう「労働者」に該当すると判断される

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炭研精工事件 (H03.09.19最一小判)

  • 【要点】経歴詐称(前科秘匿)で懲戒解雇できる?
  • 【結論】経歴詐称も企業秩序違反を構成するものとして、懲戒解雇事由となりえる。ただし重大な経歴詐称に限る
雇用契約は【 1 】関係であり、労働者と使用者との【 2 】を基礎とするものであるから、使用者が採用に先立ち、労働力の評価と関係のある事項について【 3 】で申告を求めた場合には、労働者は信義則上、【 4 】義務を負う。
最終学歴は、労働力の評価と関係する事項であり、これについて【 5 】義務がある。

また、採用時に労働者が刑事裁判の公判係属中で保釈中である場合には、将来、保釈取消しや実刑判決により就労不能となる可能性、公判出頭による欠勤等の影響を判断する必要があり、これは【 6 】を判断する上で重要な要素となる。この点は、当該労働者が無罪推定を受けているか否かとは別である。

したがって、採用面接において申告を求められた「【 7 】」には、前科に限らず、雇用判断に【 3 】で、公判係属中であること等の【 8 】も含まれると解され、これを秘匿して雇用された場合には、就業規則に定める【 8 】詐称に該当し、懲戒解雇事由となり得る。

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東京エグゼクティブサーチ事件(H06.04.22最二小判)

  • 【要点】業務委託(スカウト等)は労働者?
  • 【結論】時間拘束・指揮命令・報酬の性質等を総合し、実態が独立事業なら労働者性否定
職業安定法にいう職業紹介における「あっ旋」とは、求人者と求職者との間に【 1 】を成立させるための便宜を図り、その成立を容易にさせる行為一般をいうものと解される。そして、この「あっ旋」には、求人者と求職者を単に引き合わせる行為に限られず、求人者に紹介するために求職者を探索し、求人者に就職するよう勧奨するいわゆる【 2 】も含まれると解するのが相当である。

けだし、職業安定法は、労働力の需要と供給の調整を図るとともに、各人がその能力に応じて妥当な条件の下で適当な【 3 】を確保し、【 4 】を図ることを目的とするものであり、【 2 】を同法上の「あっ旋」から除外すれば、その趣旨を【 5 】することになるからである。また、同法にいう職業紹介に該当するためには、求人および求職の双方の申込みが必要であるが、これらの申込みは、あっ旋に先立ってされていることを要するものではなく、紹介者の勧奨に応じて求職の申込みがされた場合であっても差し支えない。

以上から、【 2 】を含む本件業務全体は、職業安定法にいう職業紹介における「あっ旋」に当たるとした原審の判断は正当である。
もっとも、本件の業務委託関係においては、時間的拘束、具体的な【 6 】の有無、報酬の性質等を総合考慮すると、業務の実態は独立した事業活動と評価され、当該スカウト業務従事者について労働基準法上の労働者性は【 7 】と解される。

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古河電気工業・原子燃料工業事件(S60.04.05最二小判)

  • 【要点】在籍出向の復帰命令に本人同意必要?
  • 【結論】不要。期間定めなければ出向元は同意なく随時復帰命令可(特段事情除く)
労働者が出向元との雇用契約に基づく従業員たる地位を保持したまま、出向先の指揮監督の下で労務を提供する【 1 】において、出向元が出向先の同意を得て出向関係を解消し、労働者に復帰を命ずる場合には、【 2 】、当該労働者の同意を要しないと解するのが相当である

なぜなら、復帰命令は指揮監督の主体を出向先から出向元に変更するにすぎず、労働者が出向元の指揮監督下で労務を提供すること自体は、もともと当初の【 3 】において合意されていた事項であり、【 1 】はその合意を前提として一時的に出向先の指揮監督下に置かれる関係にすぎないからである。

したがって、出向に際し、将来出向元に復帰しないことが予定され、これについて労働者の同意が成立しているなどの【 2 】、出向元は労働者の同意なく復帰を命ずることができる。

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電電公社近畿電通局採用内定取消事件(S55.05.30最二小判)

  • 【要点】採用内定の法的性質と、内定取消しの可否
  • 【結論】採用通知により始期付の労働契約が成立する。ただし本件の取消しは有効。
(1) 上告人が被上告人からの社員公募に応募したのは、労働契約の【 1 】であり、これに対する被上告人からの右採用通知は、右申込みに対する【 2 】であって、これにより、上告人と被上告人との間に、いわゆる採用内定の一態様として、労働契約の【 3 】を右採用通知に明示された昭和四五年四月一日とする労働契約が成立したと解するのが相当である。
(2) 被上告人が上告人を見習社員としての適格性を欠くと判断し、本件採用の取消をしたことは、【 4 】の趣旨、目的に照らして【 5 】として是認することができるから、解約権の行使は有効と解すべきである。

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ケンウッド事件(H12.01.28最三小判)

  • 【要点】育児を理由に拒んだ転勤命令は権利濫用となるか
  • 【結論】業務上の必要性があり不当な動機・目的もなく、著しい不利益ともいえないため権利濫用に当たらない。
(1) もっとも、転勤命令権を濫用することが許されないことはいうまでもないところであるが、転勤命令は、【 1 】が存しない場合又は業務上の必要性が存する場合であっても【 2 】をもってされたものであるとき若しくは労働者に対し【 3 】を負わせるものであるとき等、【 4 】の存する場合でない限りは、権利の濫用になるものではないというべきである
(2) 本件の場合は、前記事実関係等によれば、被上告人の八王子事業所のAプロジェクトチームにおいては昭和六二年末に退職予定の従業員の補充を早急に行う必要があり、本社地区の製造現場経験があり四〇歳未満の者という人選基準を設け、これに基づき同年内に上告人を選定した上本件異動命令が発令されたというのであるから、本件異動命令には業務上の必要性があり、これが不当な動機・目的をもってされたものとはいえない。また、これによって上告人が負うことになる不利益は、必ずしも小さくはないが、なお通常甘受すべき程度を著しく超えるとまではいえない。したがって、他に特段の事情のうかがわれない本件においては、本件異動命令が権利の濫用に当たるとはいえないと解するのが相当である。

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日産自動車村山工場事件(H01.12.07最一小判)

  • 【要点】職種限定の合意がない場合、配転命令権はどこまで及ぶか
  • 【結論】職種限定の合意が成立したとは認められない場合、業務上必要があれば個別同意なしに職種変更を命じる権限が使用者に留保されているとした。
上告人らとA株式会社若しくはB株式会社又は被上告人との間において、上告人らを機械工以外の職種には一切就かせないという趣旨の【 1 】が明示又は黙示に成立したものとまでは認めることができず、上告人らについても、【 2 】には、その必要に応じ、【 3 】【 4 】が被上告人に留保されていたとみるべきであるとした原審の認定判断は、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。

処遇に関する判例

処遇に関する判例は以下のとおりです。

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秋北バス事件 (S43.12.25最大判)

  • 【要点】不利益変更は許される?
  • 【結論】合理性があれば有効(必要性・不利益程度・代償措置など総合考慮)
(1) 就業規則は、当該事業場内での(【 1 】)にとどまらず、(【 2 】)としての性質を認められている。
(2) 当該規則条項が(【 3 】)であるかぎり、個々の労働者が(【 4 】)していないことを理由として、その適用を拒否することは許されない(これに対する不服は、(【 5 】)等の正当な手続による改善にまつほかはない)。
(6) 信義則違反・(【 6 】)があったとは認められず、Xは、当該条項の適用を拒否できない。

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フジ興産事件 (H15.10.10最二小判)

  • 【要点】懲戒の根拠要件は?
  • 【結論】就業規則の規定+周知が必要
(1) 使用者が労働者を懲戒するには、就業規則であらかじめ、懲戒の(【 1 】)と(【 2 】)を定めておくことを要する。
(2) 就業規則が(【 3 】)としての拘束力を生ずるためには、その内容が適用される事業場の労働者への(【 4 】)が採られていることを要する。

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神戸弘陵学園事件 (H02.06.05最三小判)

  • 【要点】有期でも実質試用なら?
  • 【結論】本採用拒否は合理性+相当性が必要
(1) 期間の満了によりその雇用契約が(【 1 】)する旨の明確な合意があるなど特段の事情がある場合を除き、その期間は試用期間と解される。
(2) 他に特段の事情がない限り、当該契約は(【 2 】)付雇用契約と解される。
(3) 解雇権の行使は、趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由があり(【 3 】)として是認される場合に許されるものであり、通常の解雇の場合よりもより広い範囲の(【 4 】)が認められる。

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エヌ・ビー・シー工業事件 (S60.07.16最三小判)

  • 【要点】生理休暇の取得を理由とする精皆勤手当のカット(不支給)の有効性
  • 【結論】生理休暇の取得を著しく抑制しない限り有効
労働基準法は、生理休暇を請求した場合に、使用者がこれを就業させてはならない旨を定めるにとどまり、生理休暇を【 1 】までを保障した規定ではない。

したがって、生理休暇を取得した労働者は、その期間について就労していない以上、【 2 】がない限り、当該期間に対応する【 3 】を有しないと解するのが相当である。

また、生理休暇については、【 4 】の計算や【 5 】の出勤日算定において、産前産後休業のような特別な取扱いは定められておらず、生理休暇取得日を出勤扱いとするか欠勤扱いとするかは、原則として【 6 】に委ねられている。

本件においては、精皆勤手当の創設および増額は、出勤率向上を目的とするものであり、生理休暇の取得自体を【 7 】する趣旨とは認められず、また、生理休暇取得により失われる【 8 】の程度も限定的であることから、生理休暇の取得を著しく困難とするものではない。したがって、精皆勤手当を不支給又は減額する措置は、有効である。

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東朋学園事件 (H15.12.04最一小判)

  • 【要点】産休等を欠勤扱いして賞与・査定で不利益はOK?
  • 【結論】NG。産休取得を抑制する不利益取扱いは無効方向
本件各賞与は、支給対象期間中の【 1 】として支払われるものであり、賃金としての性質を有する。したがって、賞与の支給要件や出勤率算定方法を定める回覧文書は、就業規則の給与規程と一体を成すものと解される。
産前産後休業や育児のための勤務時間短縮措置の期間は、就労がない以上、当然に【 2 】が生じるものではなく、当該期間を出勤扱いとするか否かは、原則として【 3 】に委ねられる。

しかし、本件90%条項のうち、出勤すべき日数に産前産後休業日数を算入し、出勤日数から産前産後休業日数や育児時間短縮分を除外する取扱いは、労働基準法及び育児休業法により保障された権利の【 4 】し、その趣旨を実質的に失わせるものであり、【 5 】無効である。
その結果、これを理由として賞与を全額不支給とする取扱いは違法である。

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日本シェーリング事件 (H元.12.14最一小判)

  • 【要点】「稼働率80%」等で年休・産休・ストを不利に扱うのは?
  • 【結論】年休や保護休業・正当スト等を稼働率で不利に扱う条項は、効力が問題になりやすい(無効方向の調整)
本件八〇パーセント条項は、年次有給休暇、生理休暇、産前産後の休業、育児時間、労働災害による休業、同盟罷業等、【 1 】により保障された権利に基づく不就労をも含めて稼働率を算定し、その結果が八〇パーセント以下の者を賃金引上げの対象から除外する制度であった。
一般に、出勤率の低下防止の観点から、稼働率の低い者について一定の経済的利益を与えない制度自体は、一応の【 2 】を有する。
しかし、産前産後休業等の比較的長期の不就労がある場合には、【 1 】上の権利行使を【 3 】機能を有するものと認められる。
したがって、本件八〇パーセント条項のうち、【 1 】上の権利に基づく不就労を稼働率算定の基礎としている部分は、【 4 】無効である。

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西日本鉄道事件(S43.08.02最二小判)

  • 【要点】合理的理由ある所持品検査命令拒否→懲戒OK?
  • 【結論】有効。必要かつ適正な所持品検査は合法で、拒否への処分も適法
使用者が金品の不正隠匿の摘発・防止のために行う所持品検査は、被検査者の【 1 】に関わり、常に人権侵害のおそれを伴うものであるから、企業経営上の必要性や就業規則の定め、労働者側の同意があっても、【 2 】ものではない。
しかし、所持品検査が、これを必要とする【 3 】に基づき、一般的に妥当な方法及び程度で、かつ制度として職場従業員に対し【 4 】に実施され、就業規則等の明示の根拠に基づいて行われる場合には、特段の事情のない限り、従業員はこれを【 5 】を負う。
そして、脱靴を伴う靴の中の検査であっても、当該就業規則上の所持品検査に含まれ、その方法及び程度が【 6 】が認められない以上、これを拒否することは就業規則所定の職務上の指示違反に当たり、懲戒処分の対象となる。

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関西電力事件(S58.09.08最一小判)

  • 【要点】勤務外に社宅で会社批判ビラ配布→懲戒可?
  • 【結論】有効。私的行為でも企業秩序乱す内容なら懲戒対象、譴責処分適法
本件ビラは、その内容の大部分が事実に基づかず、又は事実を誇張歪曲して会社を非難攻撃し、全体として中傷誹謗するものであり、その配布により労働者の会社に対する不信感を醸成して【 1 】を乱し、又は乱すおそれがあったと認められる。
そして、当該ビラの配布は、就業時間外に職場外である従業員社宅において、【 2 】行われた私的行為であるが、その内容・影響に照らせば、就業規則所定の懲戒事由に該当するものと解することができる。
したがって、これを理由として使用者が労働者に対し懲戒として譴責処分を課したことは、懲戒権者に認められる【 3 】を超えるものではなく、適法である。

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国鉄鹿児島自動車営業所事件(H05.06.11最二小判)

  • 【要点】本来業務から外して降灰除去作業を命じた業務命令の適法性
  • 【結論】過酷な業務とはいえず労働契約上の義務の範囲内であり、職場管理上やむを得ない措置として適法。
前記の事実関係からすると、降灰除去作業は、鹿児島営業所の職場環境を整備して、労務の円滑化、効率化を図るために必要な作業であり、また、その作業内容、作業方法等からしても、【 1 】に当たるものともいえず、これが被上告人の【 2 】に含まれるものであることは、原判決も判示するとおりである。しかも、本件各業務命令は、被上告人が、上告人Xの取外し命令を無視して、本件バッジを着用したまま点呼執行業務に就くという違反行為を行おうとしたことから、自動車部からの指示に従って被上告人をその本来の業務から外すこととし、職場規律維持の上で支障が少ないものと考えられる屋外作業である降灰除去作業に従事させることとしたものであり、【 3 】ということができ、これが殊更に被上告人に対して不利益を課するという【 4 】でされたものであるとは認められない。なお、上告人ら管理職が被上告人による作業の状況を監視し、勤務中の他の職員が被上告人に清涼飲料水を渡そうとするのを制止した等の行為も、その管理職としての職責等からして、特に違法あるいは不当視すべきものとも考えられない。そうすると、本件各業務命令を違法なものとすることは、到底困難なものといわなければならない。

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富士重工事件(S52.12.13最三小判)

  • 【要点】企業秩序違反の調査に労働者は協力義務を負うか
  • 【結論】職責上協力が職務内容となる場合を除き、必要かつ合理的と認められない限り調査協力義務は負わない。
(1) 労働者は、労働契約を締結して企業に雇用されることによって、企業に対し、労務提供義務を負うとともに、これに付随して、【 1 】その他の義務を負うが、企業の【 2 】に服するものということはできないからである。
(2) 当該労働者が他の労働者に対する指導、監督ないし企業秩序の維持などを職責とする者であって、右調査に協力することがその職務の内容となっている場合には、右調査に協力することは労働契約上の基本的義務である労務提供義務の履行そのものであるから、右調査に協力すべき義務を負うものといわなければならないが、右以外の場合には、調査対象である違反行為の性質、内容、当該労働者の右違反行為見聞の機会と職務執行との関連性、より適切な調査方法の有無等諸般の事情から総合的に判断して、右調査に協力することが労務提供義務を履行する上で【 3 】であると認められない限り、右【 4 】を負うことはないものと解するが、相当である。

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国鉄中国支社事件(S49.02.28最一小判)

  • 【要点】私生活上の非行を理由とする懲戒(免職)の可否
  • 【結論】職場外の職務遂行に関係のない行為でも、社会的評価を低下毀損するおそれが客観的に認められれば懲戒事由となる。
(1) 原審確定の本件所為は、【 1 】ではあるが、公務執行中の警察官に対し暴行を加えたというものであって、著しく不都合なものと評価しうることは明らかであり、それがXの職員の所為として相応しくないもので、Yの前述(略)の【 2 】があると【 3 】ものであるから、国鉄法31条1項1号及びそれに基づく国鉄就業規則66条17号所定の事由に該当するものというべく、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。
(2) Yの総裁がXに対し本件所為につき免職処分を選択した判断が合理性を欠くものと断ずるに足りないものというほかはなく、本件免職処分は【 4 】とすることはできない。

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山口観光事件(H08.09.26最一小判)

  • 【要点】懲戒当時に知らなかった非違行為を後から理由に追加できるか
  • 【結論】懲戒当時に使用者が認識していなかった非違行為で、その懲戒の有効性を根拠付けることはできない。
しかしながら、使用者が労働者に対して行う懲戒は、労働者の企業秩序違反行為を理由として、一種の【 1 】を課するものであるから、具体的な懲戒の適否は、その理由とされた【 2 】との関係において判断されるべきものである。したがって、【 3 】非違行為は、【 4 】、当該懲戒の理由とされたものでないことが明らかであるから、その存在をもって当該懲戒の有効性を根拠付けることはできないものというべきである。

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ダイハツ工業事件(S58.09.16最二小判)

  • 【要点】執拗な実力行使を繰り返した労働者への懲戒解雇の効力
  • 【結論】行為の性質・態様・結果・情状等に照らし、合理的理由があり社会通念上相当であれば懲戒権の濫用とならない。
(1) 次に、本件懲戒解雇について考えるに、原審の確定した前記事実関係によれば、被上告人は、職場規律に服し、上告人の指示命令に従い、【 1 】を遵守するという姿勢を欠いており、自己の主張を貫徹するためひたすら執拗かつ過激な実力行使に終始し、警士の負傷、ベルトコンベアの停止等による職場の混乱を再三にわたり招いているのであって、その責任は重大であるといわなければならない。
(2) それゆえ、以上のような被上告人の【 2 】並びにこれに対する上告人の対応等に照らせば、上告人が被上告人に対し本件懲戒解雇に及んだことは、客観的にみても【 3 】に基づくものというべきであり、本件懲戒解雇は社会通念上相当として是認することができ、【 4 】ものと判断することはできないといわなければならない。

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明治乳業事件(S58.11.01最三小判)

  • 【要点】無許可のビラ配布と企業内秩序
  • 【結論】秩序を乱すおそれのない特別の事情が認められるときは、許可制の規定違反にはならない。
(1) ところで、被上告人の本件ビラ配布は、許可を得ないで工場内で行われたものであるから、形式的にいえば前記就業規則一四条及び労働協約五七条に違反するものであるが、右各規定は【 1 】を目的としたものであることが明らかであるから、形式的に右各規定に違反するようにみえる場合でも、ビラの配布が工場内の秩序を乱すおそれのない【 2 】が認められるときは、右各規定の【 3 】と解される
(2) そして、前記のような本件ビラの配布の【 4 】並びに本件ビラの内容に徴すれば、本件ビラの配布は、工場内の秩序を乱すおそれのない特別の事情が認められる場合に当たり、右各規定に違反するものではないと解するのが相当である。

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横浜ゴム事件(S45.07.28最三小判)

  • 【要点】私生活上の非行を理由とする懲戒解雇は認められるか
  • 【結論】私生活上の非行であり刑罰も軽微で、職務上の地位も指導的でないことなどから、会社の体面を著しく汚したとはいえず懲戒解雇は無効とされた。
(1) 上告会社は、被上告人が上告会社の従業員賞罰規則一六条八号にいう「不正不義の行為を犯し、【 1 】」に該当することを理由として、同人を懲戒解雇にしたというのである。
(2) しかし、飜って、右賞罰規則の規定の趣旨とするところに照らして考えるに、問題となる被上告人の右行為は、会社の組織、業務等に関係のないいわば【 2 】ものであること、被上告人の受けた刑罰が罰金二、五〇〇円の程度に止まったこと、上告会社における被上告人の職務上の地位も蒸熱作業担当の工員ということで【 3 】ことなど原判示の諸事情を勘案すれば、被上告人の右行為が、上告会社の体面を【 4 】、当たらないというのほかはない。

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神戸税関事件(S52.12.20最三小判)

  • 【要点】懲戒処分における懲戒権者の裁量はどこまで司法審査が及ぶか
  • 【結論】懲戒処分は懲戒権者の裁量に委ねられ、社会観念上著しく妥当を欠き裁量権を濫用したと認められる場合に限り違法となるとされた。
公務員につき、国公法に定められた懲戒事由がある場合に、懲戒処分を行うかどうか、懲戒処分を行うときにいかなる処分を選ぶかは、【 1 】ものと解すべきである。もとより、右の裁量は、恣意にわたることを得ないものであることは当然であるが、懲戒権者が右の裁量権の行使としてした懲戒処分は、それが社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し、これを濫用したと認められる場合でない限り、その裁量権の範囲内にあるものとして、違法とならないものというべきである。したがって、裁判所が右の処分の適否を審査するにあたっては、【 2 】懲戒処分をすべきであったかどうか又はいかなる処分を選択すべきであったかについて判断し、その結果と懲戒処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく、懲戒権者の裁量権の行使に基づく処分が【 3 】、【 4 】に限り違法であると判断すべきものである。

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電電公社千代田丸事件(S43.12.24最三小判)

  • 【要点】生命・身体に危険が及ぶ業務命令に労働者は従う義務があるか
  • 【結論】軍事的な危険は通常の海上作業に伴う危険とはいえず、労働者は意に反してその義務の強制を受けないとされた。
本件A船の出航についても、米海軍艦艇の護衛が付されることによる【 1 】にせよ、これが必ずしも十全といいえないことは、前記((一)4のロ)実弾射撃演習との遭遇の例によっても知られうるところであり、かような危険は、労使の双方にいかに万全の配慮をしたとしても、【 2 】であって、海底線布設船たるA船乗組員のほんらい予想すべき【 3 】ではなく、また、その危険の度合いが必ずしも大でないとしても、なお、労働契約の当事者たるA船乗組員において、その意に反して【 4 】とは断じ難いところである。

年次有給休暇に関する判例

年次有給休暇に関する判例は以下のとおりです。

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八千代交通事件(H25.06.06最一小判)

  • 【要点】無効解雇期間は出勤扱いか?
  • 【結論】出勤扱い。年休権は成立する
無効な解雇の場合のように労働者が使用者から(【 1 】)就労を拒まれたために就労することができなかった日は、年次有給休暇の成立要件における(【 2 】)の算定に当たっては、出勤日数に算入すべきものとして(【 3 】)に含まれるものというべきである。

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沼津交通事件(H05.06.25最二小判)

  • 【要点】年休取得を理由に皆勤手当を減額できるか?
  • 【結論】原則有効。年休取得を抑制しない程度の減額なら公序良俗に反しない
(1) (現)労基法136条自体は、使用者の(【 1 】)を定めたものであつて、不利益取扱いの(【 2 】)を否定するまでの効力を有するものではない。
(2) 年次有給休暇取得による(【 3 】)は、趣旨、目的、失う(【 4 】)の程度、取得に対する(【 5 】)の強弱等を総合して、権利行使を(【 6 】)し、趣旨を(【 7 】)に失わせるものと認められるものでない限り、公序に反して無効となるとすることはできない。
(3) Y社の右措置は、一般的に(【 6 】)する趣旨に出たものではなく、(【 8 】)する力は大きなものではなかった。

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時事通信社事件(H04.06.23最三小判)

  • 【要点】長期連続の年休に、使用者は時季変更権を使える?
  • 【結論】使えるが、事前調整なしの長期年休では一定の裁量が認められ得る。結局は支障の程度と合理性
【 1 】の確保が困難であるなど、指定された時季に休暇を与えることが【 2 】と認められる場合には、39条3項ただし書により、使用者は時季変更権を行使することができる。

特に、労働者が【 3 】年次有給休暇を、業務計画や他の労働者の休暇予定等について【 4 】を経ることなく指定した場合には、休暇が事業運営に及ぼす支障の有無や程度について、使用者は【 5 】を余儀なくされることから、その時季変更権の行使については、一定の【 6 】が認められる。

ただし、その裁量は無制限ではなく、労働基準法39条の趣旨に沿った【 7 】なものでなければならず、使用者が休暇取得に向けた【 8 】と認められる場合には、時季変更権行使の要件を欠き、その行使は違法となる。

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林野庁白石営林署事件(S48.03.02最二小判)

  • 【要点】有給休暇を取るのに会社の許可(承認)は必要?また理由は問われるか?
  • 【結論】会社の許可は不要。時期を指定すれば自動的に成立し、何に使おうが自由
労基法39条1項及び2項の要件が充足されると、労働者は【 1 】に所定日数の年次有給休暇権を取得し、使用者はこれを与える義務を負う。
同条3項にいう「請求」とは、【 2 】を指定する趣旨にすぎないものと解される。
したがって、労働者がその有する休暇日数の範囲内で、具体的に休暇の【 3 】を特定して時季指定をした場合には、当該労働日における【 4 】は消滅するのであって、年次有給休暇の成立要件として、労働者による「請求」や使用者の「【 5 】」の観念を容れる余地はない。
また、年次有給休暇の利用目的は労基法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない【 6 】であると解すべきである。
年次有給休暇の成否や時季変更権行使の可否は、当該労働者の所属する事業場の事業運営への支障の有無を基準として判断すべきであり、他の事業場における争議行為への参加の有無は影響しない。

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津田沼電車区事件(H03.11.19最三小判)

  • 【要点】年休請求日にスト参加→年休成立する?
  • 【結論】NG(成立せず)。争議参加で業務妨害目的なら年休は無効
労働者が年次有給休暇を請求した当初は争議行為への参加目的がなかったとしても、その後、当該休暇日に自己の所属事業場において争議行為が実施されることを認識し、年休請求を維持したまま勤務に就かず、当該争議行為に参加し、しかもその争議行為が事業の【 1 】を著しく阻害する規模及び態様で行われた場合には、当該行為は、年次有給休暇に名を藉りた【 2 】であって、本来の年次有給休暇権の行使とはいえない。したがって、このような場合には、当該休暇日について年次有給休暇関係が成立する余地はなく、使用者がその日について【 3 】としても、これを違法ということはできない。

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弘前電報電話局事件(S62.07.10最二小判)

  • 【要点】代替要員配置可能なのに配慮せず時季変更権行使=許される?
  • 【結論】代替配置できるなら目的に関係なく変更権行使は不可
労基法39条3項ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げる場合」に当たるかどうかは、【 1 】配置の難易を重要な判断要素として客観的に判断すべきであり、勤務割による勤務体制がとられている事業場において、使用者が【 2 】をすれば勤務割を変更して【 1 】を配置することが可能であるにもかかわらず、その配慮をしないために【 1 】が配置されなかった場合には、【 3 】場合には当たらない。さらに、年次休暇の【 4 】は労基法の関知しないところであるから、代替配置が可能であるのに【 4 】のいかんを理由として配慮をせず時季変更権を行使することは、年次休暇を与えないことに等しく許されず、そのような時季変更権の行使は【 5 】である。

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此花電報電話局事件(S57.03.18最一小判)

  • 【要点】当日直前の年休申請→事後の時季変更権行使は有効?
  • 【結論】条件付OK。直前請求で調整困難かつ運営支障あれば遅滞なく行使すれば有効
労働者の年次有給休暇の請求が、指定した休暇期間の【 1 】ため、使用者において時季変更権を行使するか否かを【 2 】がなかった場合には、たとえ休暇期間の開始後又は経過後に時季変更権が行使されたとしても、直ちに不適法となるものではなく、客観的に【 3 】を妨げる事由が存在し、かつ、その行使が【 4 】されたときは、適法な時季変更権の行使としてその効力が認められる。

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高知郵便局事件(S58.09.30最二小判)

  • 【要点】計画休暇の予定日に時季変更権を行使できる場合
  • 【結論】計画決定時に予測できなかった事態が生じた場合に限られ、行使は合理的期間内にしなければならない。
計画休暇の日数については、所属長が年度の初頭において職員の請求により業務の繁閑等をしんしゃくして各人別に当該年度中の休暇付与予定計画を立て、これによりその休暇を与えることとされているから、年度の途中において時季変更権を行使し、右計画の休暇付与予定日を変更することのできるのは、計画決定時においては【 1 】に限られるというべきである。そして、その場合においても、時季変更により職員の被る不利益を【 2 】にとどめるため、所属長は、右事態発生の予測が可能になってから【 3 】に時季変更権を行使しなければならず、【 4 】時季変更権の行使は許されないものと解するのが相当である。

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横手統制電話中継所事件(S62.09.22最三小判)

  • 【要点】勤務割の事業場における時季変更権と代替勤務者確保への配慮
  • 【結論】通常の配慮をすれば代替勤務者を確保できたのに配慮しなかったときは、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらない。
(1) 労基法三九条三項ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げる場合」か否かの判断に当たって、【 1 】は、判断の一要素となるというべきであるが、勤務割による勤務体制がとられている事業場においても、使用者としての【 2 】をすれば、代替勤務者を確保して勤務割を変更することが客観的に可能であると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしなかった結果、代替勤務者が配置されなかったときは、【 3 】を欠くことをもって事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。
(2) 年次休暇の【 4 】は労基法の関知しないところであって、それをどのように利用するかは使用者の干渉を許さない【 5 】であるというべきである

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電電公社関東電気通信局事件(H01.07.04最三小判)

  • 【要点】代替勤務者の確保が客観的に可能だったかの判断要素
  • 【結論】諸事情に照らし客観的に確保が可能でなかった場合は、具体的な配慮行為がなくても時季変更権の行使は違法とならない。
(1) 当該事業場において、年次休暇の時季指定に伴う勤務割の変更が、どのような方法により、どの程度行われていたか、年次休暇の時季指定に対し使用者が従前どのような対応の仕方をしてきたか、当該労働者の作業の内容、性質、欠務補充要員の作業の繁閑などからみて、他の者による代替勤務が可能であつたか、また、当該年次休暇の時季指定が、使用者が代替勤務者を確保しうるだけの【 1 】のある時期にされたものであるか、更には、当該事業場において【 2 】がどのように運用されてきたかなどの諸点を考慮して判断されるべきである。
(2) 右の諸点に照らし、使用者が通常の配慮をしたとしても代替勤務者を確保して勤務割を変更することが【 3 】と判断しうる場合には、使用者において代替勤務者を確保するための配慮をしたとみうる何らかの具体的行為をしなかつたとしても、そのことにより、使用者がした時季変更権の行使が【 4 】ものと解するのが相当である。

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日本電信電話(年休)事件(H12.03.31最二小判)

  • 【要点】集中的な訓練期間中の年休請求と時季変更権
  • 【結論】欠席しても知識・技能の修得に不足を生じさせないと認められない限り、時季変更権を行使できる。
このような期間、目的の訓練においては、【 1 】のない限り、訓練参加者が訓練を一部でも欠席することは、予定された知識、技能の修得に不足を生じさせ、訓練の目的を十全に達成することができない結果を招くものというべきである。したがって、このような訓練の期間中に年休が請求されたときは、使用者は、当該請求に係る年休の期間における具体的な訓練の内容が、これを欠席しても予定された【 2 】ものであると認められない限り、年休取得が【 3 】ものとして【 4 】を行使することができると解される。

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エス・ウント・エー事件(H04.02.18最三小判)

  • 【要点】全労働日の意義と、年休取得日の賞与算定上の取扱い
  • 【結論】全労働日は労働契約上労働義務のある日をいう。年休取得日を賞与の計算上欠勤扱いにはできない。
(1) 労働基準法(昭和六二年法律第九九号による改正前のもの。以下同じ。)三九条一項にいう全労働日とは、一年の【 1 】のうち労働者が労働契約上【 2 】日数をいうものと解すべきところ
(2) 使用者に対し年次有給休暇の期間について一定の賃金の支払を義務付けている労働基準法【 3 】の規定の趣旨からすれば、使用者は、年次休暇の取得日の属する期間に対応する賞与の計算上この日を【 4 】ものと解するのが相当である。

賃金に関する判例

賃金に関する判例は以下のとおりです。

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米極東空軍山田部隊事件(S37.07.20最二小判)

  • 【要点】他で働いて得た収入(中間収入)をどこまで差し引けるか?
  • 【結論】他で得た収入は控除できるが、休業手当相当額(平均賃金の6割)を超える部分に限られる
(1) 解雇期間内に他の職に就いて(【 1 】)を得たときは、副業的なものであって解雇がなくても当然取得しうる等特段の事情がない限り、民法536条2項但書に基づき、使用者に償還すべき。
(3) 解雇期間中の賃金全額の請求権を有すると同時に解雇期間中に得た利益を償還すべき義務を負っている場合に、特約がない限り、平均賃金の(【 2 】)割までは控除できる。

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小里機材事件 (S62.01.30東京地判 S63.7.14最一小判)

  • 【要点】割増賃金の算定基礎
  • 【結論】実質的に労務対価なら算入
(1) 割増賃金が(【 1 】)に含まれるという合意がなされたとしても、時間外労働手当に当たる部分を(【 2 】)して合意し、かつ、差額を支払うことを(【 3 】)した場合にのみ、その予定時間外労働手当分を割増賃金とすることができる。
(2) 本件においては、Y社の主張は採用できない。よって、(【 1 】)の全額及び各手当の額を計算の基礎として時間外労働の全時間数に対して支払わなければならない。

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高知県観光事件 (H06.06.13最二小判)

  • 【要点】歩合給に残業代が含まれる?
  • 【結論】区分できなければ含まれない
歩合給の額が、時間外等の労働を行った場合においても(【 1 】)されるものではなく、(【 2 】)の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを(【 3 】)することもできないものであったことからして、労基法37条の規定する(【 4 】)が支払われたとすることは困難であり、計算した額の(【 4 】)を支払う義務がある。

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テックジャパン事件 (H24.03.08最一小判)

  • 【要点】固定残業代(みなし残業代)は有効か?
  • 【結論】基本給に残業代が「含まれている」とするだけでは足りず、通常の賃金部分と割増賃金部分が明確に区分・特定されていなければならない
月額41万円の全体が基本給とされており、その一部が他の部分と(【 1 】)されて時間外の割増賃金とされていたなどの事情はうかがわれない。そうすると、月額41万円の基本給について、(【 2 】)の賃金に当たる部分と時間外の割増賃金に当たる部分とを(【 3 】)することはできないものというべきである。

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医療法人康心会事件(H29.07.07最二小判)

  • 【要点】年俸制でも残業代?
  • 【結論】年俸制でも割増賃金は原則別途
(1) 労働契約における基本給等の定めにつき、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを(【 1 】)することができることが必要であり,下回るときは、その(【 2 】)を労働者に支払う義務を負う。
(2) Xに支払われた年俸について、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを(【 1 】)することはできない。

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日本ケミカル事件(H30.7.19最一小判)

  • 【要点】固定残業代の有効要件
  • 【結論】対価性+明確区分があれば有効
①本件雇用契約書等において,業務手当が(【 1 】)に対する対価として支払われる旨が記載されていたこと等から,業務手当が(【 1 】)等に対する対価として支払われるものと位置付けられていたということができること、
②業務手当は,実際の(【 1 】)等の状況と大きく(【 2 】)するものではないことから,対価として支払われるものとされていたと認められる。

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福岡雙葉学園事件 (H19.12.18最三小判)

  • 【要点】期末勤勉手当の請求権はいつ発生?(理事会決定と減額)
  • 【結論】理事会が支給額を定めて初めて具体的権利。本件は11月決定で初めて発生。(補足)仮に不利益変更でも、長年の遡及調整慣行等から合理性あり。
(1) 期末勤勉手当の(【 1 】)は、理事会が支給すべき金額を定めることにより初めて(【 2 】)として発生する。
(2) 本件では、11月理事会で正式に決定する旨の留保が付されたことから、11月理事会の決定により初めて(【 2 】)として発生したものと解される。

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大和銀行事件 (S57.10.07最一小判)

  • 【要点】ユニオンショップ解雇の効力
  • 【結論】前提(除名等)が無効なら解雇も無効
就業規則の改訂は単に労働組合の要請によって(【 1 】)を明文化したものであって、その内容においても(【 2 】)を有する。
右事実関係のもとにおいては、Xは、Y銀行を退職した後を支給日とする賞与については(【 3 】)を有しない。

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三晃社事件 (S52.08.09最二小判)

  • 【要点】退職後の競業禁止
  • 【結論】期間・地域・職種・代償措置の合理性が必要
(1) 退職金を半額と定めることも、本件退職金が(【 1 】)な性格を併せ持っていることからすれば、合理性のない措置とはいえない。
(2) 制限に反する就職をしたことにより勤務中の(【 2 】)に対する評価が減殺されて、半額の限度においてしか権利が発生しないこととする趣旨であると解すべきであり、労基法16条((【 3 】)の禁止)、24条1項((【 4 】)の原則)、民法90条((【 5 】))等の規定に違反するものではない。

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あけぼのタクシー事件 (S62.04.02最一小判)

  • 【要点】無効解雇中の賃金から中間収入は控除できる?
  • 【結論】控除はできるが「最低保障」あり。平均賃金の一定割合までは控除不可。超える部分は時期対応する中間収入を控除し得る。
(1) 無効解雇の場合、労働者は【 1 】を有する。
(2) 使用者の【 2 】による解雇で、労働者が解雇期間中に他の職に就いて利益を得たとき、使用者は、その利益(=【 3 】)を賃金額から控除できる。
(3) ただし、【 4 】に達するまでの部分は利益控除の対象とすることは禁止(労基法26条の趣旨)。
(4) さらに、【 3 】の額が平均賃金の額の4割を超える場合には、【 5 】の全額についても利益額を控除することが許される。
(5) 賃金から控除し得る【 3 】は、その利益の発生した期間が、賃金の支給対象期間と【 6 】することを要する。

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いずみ福祉会事件 (H18.03.28最三小判)

  • 【要点】無効解雇中の賃金から中間利益控除の上限は?
  • 【結論】控除は認めつつ、平均賃金の一定割合を超える控除は制限(例外の整理あり)
無効な配転命令および解雇がされた場合、労働者は解雇期間中について【 1 】を有するが、その期間に他で就労して利益を得たときは、民法536条2項ただし書により、その【 2 】を使用者に償還すべき関係に立つ。もっとも、使用者が【 2 】を賃金から控除できる範囲には制限がある。

すなわち、使用者の責めに帰すべき事由によって解雇された労働者が解雇期間中に得た【 2 】は、原則として賃金額から控除することができるが、労働基準法の【 3 】に達するまでの部分については、利益控除の対象とすることが禁止されると解するのが相当である。

したがって、使用者が控除できるのは、解雇期間中の賃金額のうち【 3 】を超える部分に限られ、かつ、その控除は、当該賃金の支給対象期間と【 4 】期間内に得た【 2 】に限って許される。また、【 2 】の額が【 5 】を超える場合には、【 6 】賃金の全額についても、利益控除の対象とすることが許される。

以上から、無効解雇中の賃金については、【 2 】の控除自体は認められるものの、平均賃金の一定割合による最低保障が及び、控除範囲には厳格な上限と【 7 】が要求される。

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関西精機事件 (S31.11.02最二小判)

  • 【要点】会社が賃金と損害賠償債権を相殺していい?
  • 【結論】原則NG。賃金全額払い(労基法24条)に反し、一方的相殺は許されにくい
労働基準法24条1項は、賃金は【 1 】旨を定めており、この規定によれば、使用者は賃金債権に対して【 2 】をもって一方的に相殺することは許されないと解するのが相当である。

本件において、労働者は、会社の休業期間中に支払われるべき整理手当および給料の未払分について請求権を有していた。
使用者は、これに対し、労働者が会社業務に関して負ったとする【 2 】をもって相殺する旨を主張した。

しかし、整理手当は【 3 】として支払われるものであり、労基法上の賃金に該当する以上、同法24条1項の賃金全額払原則が及ぶ。

したがって、賃金に該当する整理手当について、その金額を確定することなく、【 2 】による相殺を有効と認めることは、労働基準法24条1項の適用を誤るものであり、許されない。賃金債権は、使用者の【 2 】との一方的相殺によって消滅するものではない

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熊本総合運輸事件 (R05.03.10最二小判)

  • 【要点】賃金総額から一定額を引いて「残りを割増賃金」とする設計はOK?
  • 【結論】割増賃金の趣旨に反する設計はNG(差戻し含む)。割増分の“独立性・算定の適正”が問われる。
①(割増賃金の判断枠組み)
新給与体系の下においては、基本給等を【 1 】として、労働基準法37条等により算定された額が時間外手当とされ、その余の額が調整手当とされていた。

しかし、両者は、前者の額が定まることにより当然に後者の額が定まる関係にあり、【 2 】され名称が付されているにすぎず、実質的に独立した意味を有するものとはいえない。

②(実質判断・名目的付替え)
以上によれば、新給与体系は、その実質において、旧給与体系の下において【 1 】に当たる賃金の一部につき、【 3 】を割増賃金に置き換えて支払うことを内容とする賃金体系であるというべきである。

③(判別不能=割増賃金不成立)
そうすると、本件割増賃金は、【 1 】として支払われるべき部分をも相当程度含んでいるものと解さざるを得ない。
そして、本件割増賃金のうち、どの部分が時間外労働等に対する対価に当たるかが【 4 】以上、労働基準法37条の割増賃金が支払われたものということはできない。

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国際自動車事件 (R02.03.30最一小判)

  • 【要点】歩合給から「割増相当額」を控除する仕組みはOK?
  • 【結論】NGになりやすい。残業すると歩合が減る等、割増賃金制度を潜脱する設計は無効方向
労働基準法37条の割増賃金が支払われたといえるか否かを判断するためには、【 1 】に当たる部分と、割増賃金に当たる部分とを【 2 】ことが必要である。
そして、特定の手当をもって割増賃金を支払ったと主張する場合には、当該手当が【 3 】として支払われるものとされていることを要し、その判断に当たっては、【 4 】のみによることなく、諸般の事情を総合考慮すべきである。

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小島撚糸事件 (S35.07.14最一小判)

  • 【要点】違法な時間外労働・休日労働(36協定未締結の場合)に対する割増賃金の支払義務の有無
  • 【結論】違法な場合であっても割増賃金の支払義務があり、不支払いは罰則の対象となる
労働基準法37条1項は、時間外労働又は休日労働に対して割増賃金を支払うべき義務を定めているところ、この義務は、当該時間外労働等が【 1 】所定の条件を充足した適法なものであるか否かを問わず認められるものと解するのが相当である。

すなわち、適法な時間外労働等について割増賃金の支払義務がある以上、【 2 】な時間外労働等の場合には、より強い理由で割増賃金の支払義務が認められるというべきである。

したがって、労働基準法37条1項は、【 3 】の有無等にかかわらず、時間外労働等に対する割増賃金の支払義務を定めた趣旨と解すべきであり、その支払義務の履行を確保するための同法119条1号の罰則も、時間外労働等が【 4 】を問わず適用される。
よって、違法な時間外労働等について割増賃金を支払わなかった使用者は、同条の罰則の適用を免れることはできない

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ことぶき事件 (H21.12.18最二小判)

  • 【要点】管理監督者でも深夜割増は必要?
  • 【結論】必要。管理監督者でも深夜割増賃金は支払義務あり
労働基準法37条3項は、使用者が原則午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、その時間の労働について所定の割増賃金を支払うべきことを定めているところ、この規定は、労働時間の【 1 】そのものを規制する趣旨ではなく、労働が行われる【 2 】に着目して規制を行う点に特色がある。
一方、同法41条2号は、【 3 】について労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用を除外しているが、深夜業に関する規定はは含まれないと解するのが相当である。

したがって、労基法41条2号によっても、同法37条3項の適用が除外されることはなく、【 3 】に該当する労働者であっても、【 4 】を請求することができる。

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水道機工事件 (S60.03.07最一小判)

  • 【要点】争議対応で会社が労務受領を拒む状況、賃金は?(出張・外勤拒否闘争)
  • 【結論】事情次第で賃金請求が制限される(受領拒否・労務提供の態様などを総合)
本件において使用者が発した出張・外勤業務に関する業務命令は、組合の【 1 】そのものを否定する性質のものではなく、従来の慣行を無視して【 2 】に反するものでもないとされた。
このような適法な【 3 】により指定された時間について、労働者が当該出張・外勤業務に従事せず、これに代えて内勤業務に従事したとしても、債務の本旨に従った【 4 】があったとはいえない。

また、使用者は、事前に当該【 3 】を発することにより、指定時間においては出張・外勤以外の労務の受領をあらかじめ拒絶したものと解されるから、労働者が行った内勤業務については、使用者が【 5 】したものとはいえない。
したがって、当該時間に対応する賃金について、使用者は【 6 】と解するのが相当である。

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日新製鋼事件 (H02.11.26最二小判)

  • 【要点】労働者の同意があれば、会社は給料と借金を相殺できるか?
  • 【結論】「自由な意思」に基づく同意があれば可能。ただし、その判断は極めて慎重に行われる
労働基準法24条1項本文は【 1 】を定め、使用者による【 2 】を禁止しているが、その趣旨は労働者の【 3 】を保護する点にあることから、使用者が労働者の同意を得て【 4 】と使用者の債権を相殺すること自体は、当該同意が労働者の【 5 】に基づくものである限り、同原則により直ちに禁止されるものではないと解するのが相当である。

そして、本件では、労働者が【 6 】退職金・賃金をもって借入金返済を申し入れ、委任状の作成や精算手続にも異議なく応じており、事後においても異論を述べていないことなどから、当該同意は【 5 】に基づくものと認められ、賃金控除は有効である。

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日本勧業経済会事件 (S36.05.31最大判)

  • 【要点】賃金から損害賠償等を相殺していい?
  • 【結論】原則NG。賃金全額払い原則が強く働く
労働者の賃金は、【 1 】で、日常必要とするものであるから、これを労働者に【 2 】させ、その生活に不安のないようにすることは、労働政策の上から極めて必要なことであり、労働基準法24条1項が、賃金は【 3 】旨を規定しており、この規定は、労働者の賃金債権に対しては、使用者は、【 4 】ことを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが相当である。このことは、その債権が【 5 】を原因としたものであっても変りはない。

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福岡県教職員組合事件 (S50.03.06最一判)

  • 【要点】計算ミスで払いすぎた給料を、後の給料から勝手に差し引いて(相殺して)よい?
  • 【結論】時期が近く、金額も少額ならOK。労働者の生活を脅かさない範囲での『調整』なら認められる
賃金の過払があった場合において、その過払分に基づく【 1 】を自働債権とし、その後に支払われる【 2 】を受働債権として相殺することは、過払のあった時期と賃金の清算調整としての実を失わない程度に【 3 】時期に行われ、かつ、その金額、方法等が労働者の【 4 】をおびやかすおそれのないものである場合に限り、労働基準法24条1項本文の定める【 5 】の例外として許されると解するのが相当である。
もっとも、このような相殺が許容されるか否かの判断に当たっては、【 6 】をもって臨むべきであり、例外の範囲をみだりに拡張することは許されない。

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エッソ石油事件 (H05.03.25最一判)

  • 【要点】チェック・オフの有効性と個別同意・中止申入れの効果は?
  • 【結論】労働協約だけでは不十分。個々の組合員の同意(委任)が必要で、中止申入れがあればチェック・オフ停止(いつでも解約可能)
労働基準法の要件を満たすチェック・オフ協定が締結された場合であっても、その効力は、使用者による賃金控除が【 1 】の例外として許容され、同法の【 2 】を免れるにとどまるものであり、それ自体によって使用者が当然にチェック・オフを行う権限を取得するものではなく、また、組合員がチェック・オフを【 3 】を負うものでもない。
したがって、使用者が有効にチェック・オフを行うためには、労働協約とは別に、個々の組合員から、賃金から控除した組合費相当額を労働組合に支払うことについての【 4 】を受けることが必要であり、この個別の【 4 】が存在しない限り、使用者は当該組合員の賃金から組合費を控除することはできない。
そして、チェック・オフ開始後であっても、組合員が中止を申し入れた場合には、使用者は当該組合員に対するチェック・オフを中止すべき義務を負う。

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片山組事件 (H10.04.09最一判)

  • 【要点】労働者が就労提供(配置可能)を示すのに会社が拒むと賃金は?
  • 【結論】配置可能性が現実にあるのに検討せず拒むのは問題。事情次第で賃金支払義務が残る
労働者が【 1 】を特定せずに労働契約を締結している場合には、現に命じられていた特定の業務について【 2 】が十分にできなくなったとしても、当該労働者の能力、経験、地位、企業の規模、業種、配置転換の【 3 】に照らし、現実的に配置され得る他の業務について【 2 】が可能であり、かつ、その提供を申し出ているときは、なお【 4 】に従った履行の提供があると解するのが相当である。
したがって、当該労働者について配置される現実的可能性のある業務が存在するかどうかを検討することなく、労務の提供が【 4 】に従わないと直ちに断定することはできず、そのような検討を欠いたまま賃金請求権を否定することは、労働契約の解釈を誤るものとして違法となり得る。

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名古屋自動車学校事件(R05.7.20最一小判)

  • 【要点】定年後再雇用の賃金格差(同一労働同一賃金)
  • 【結論】賃金項目の性質・目的を十分考慮(労務対価部分の調整は合理性あり得るが、生活保障的部分まで一律大幅減は不合理となり得る)
労働契約法旧20条にいう「不合理」該当性を判断するに当たっては、基本給や賞与といった賃金項目について、他の労働条件の相違と同様に、その性質および支給目的を踏まえ、同条所定の【 1 】を総合考慮し、当該相違が不合理と評価できるか否かを検討すべきである。とりわけ、定年後再雇用された嘱託職員については、役職に就くことが想定されておらず、勤続年数に応じた昇給もなく、正職員とは【 2 】の下で基本給が支給されている場合には、両者の基本給は【 3 】を異にするものとみるべきである。

にもかかわらず、正職員の基本給について年功的性格の一部を指摘するにとどまり、他の【 3 】を十分に検討せず、また、嘱託職員の基本給や賞与についても、その性質および支給目的を検討しないまま、賃金格差の一部を不合理と判断することは許されない。さらに、労働契約法20条にいう「その他の事情」として考慮すべき【 4 】についても、単に合意の有無や結果のみならず、その具体的な経緯を踏まえて検討すべきである。これらの点を十分に考慮しないまま賃金格差を不合理とした判断は、同条の解釈適用を誤ったものとされる。

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電電公社小倉電話局事件(S43.03.12最三小判)

  • 【要点】退職手当は賃金?譲渡された受給権の会社への請求可?
  • 【結論】賃金(全額払い適用)。譲受人の直接請求は不可
退職手当法による退職手当の給付を受ける権利は、その譲渡を禁止する規定がない以上、退職者又は退職予定者がこれを第三者に譲渡したとしても、譲渡自体が直ちに無効となるものではない。しかし、労働基準法24条1項は、賃金は【 1 】と定め、使用者に対し罰則をもってその履行を強制しているところ、労働者が賃金の支払を受ける前に【 2 】を譲渡した場合であっても、なお同条の適用があり、使用者は【 3 】を負うものと解すべきである。
退職手当法による退職手当もまた賃金に該当し、本原則が適用される以上、退職手当の支給前にその【 4 】が適法に譲渡された場合であっても、使用者は退職者に対して【 5 】、譲受人が使用者に対し直接その支払を請求することは許されない。

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平尾事件(H31.04.25最一小判)

  • 【要点】労組と会社の協約で組合員の未払賃金放棄→個人に効力?
  • 【結論】及ばず。既発生の賃金債権は個人権利で個別同意なく放棄合意は無効
本件合意は、被上告人と上告人が所属していた労働組合との間でされたものであるから、本件合意によって上告人の賃金債権が放棄されたというためには、その効果が上告人個人に帰属することを基礎付ける事情を要する。しかし、本件において、労働組合が上告人を代理して具体的に発生した賃金債権を放棄する旨の合意をしたなど、その効果が上告人に帰属する事情は認められない。したがって、本件合意によって上告人の【 1 】ものということはできない。
また、第1労働協約及び第2労働協約により【 2 】賃金については、その後に締結された労働協約により【 3 】しない状態が継続していたが、最終の協約の対象とされた賃金の弁済期経過後、賃金の取扱いについて通常必要な期間を超えて協議が行われなかった場合、又は合理的期間内に合意に至らなかった場合には、【 3 】するものと解される。
さらに、本件各労働協約は経営状態悪化に対応するため賃金支払を猶予する趣旨で締結されたものであるところ、事業部門の閉鎖によりその前提事情が失われた以上、遅くとも当該閉鎖の日には、支払が猶予されていた賃金についても【 3 】したというべきである。

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江東ダイハツ自動車事件(S50.07.17最一小判)

  • 【要点】附加金に対する遅延損害金はいつから発生するか
  • 【結論】附加金の支払義務は判決確定によって初めて発生し、遅延損害金も判決確定後から生じる。
同法一一四条の附加金の支払義務は、その支払いを命ずる裁判所の【 1 】によって初めて発生するものであるから、右判決確定前においては、右附加金支払義務は存在せず、したがって、これに対する遅延損害金も【 2 】が、右判決の確定後において、使用者が右附加金の支払いをしないときは、使用者は【 3 】の責を免れず、労働者は使用者に対し右附加金に対する民法所定【 4 】の割合による遅延損害金の支払いを請求しうるものと解するのが相当である

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新井工務店事件(S51.07.09最二小判)

  • 【要点】賃金債務の遅延損害金の利率と、附加金の発生時期
  • 【結論】商人である使用者の賃金債務は商事法定利率による。附加金は裁判所が命じて初めて発生する。
(1) 商人が労働者と締結する労働契約は、反証のない限りその営業のためにするものと推定され、したがって、右契約に基づき商人である使用者が労働者に対して負う賃金債務の遅延損害金の利率は、【 1 】によって生じた債務に関するものとして【 2 】によるべきものである
(2) 労働基準法一一四条の附加金の支払義務は、使用者が予告手当等を支払わない場合に当然発生するものではなく、【 3 】によってはじめて発生するものと解すべきであるから、使用者に労働基準法二〇条の違反があっても、裁判所の命令があるまでに未払金の支払を完了しその義務違反の状況が【 4 】には、もはや、裁判所は附加金の支払を命じることができなくなると解すべきであり

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福島県教職員事件(S44.12.18最一小判)

  • 【要点】賃金の過払を後の賃金から控除する調整的相殺は許されるか
  • 【結論】時期・方法・金額からみて労働者の経済生活の安定を脅かさなければ、全額払の原則に反しない。
適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は、同項但書によって除外される場合にあたらなくても、その行使の時期、方法、金額等からみて労働者の【 1 】との関係上不当と認められないものであれば、同項の禁止するところではないと解するのが相当である。この見地からすれば、許さるべき相殺は、過払のあった時期と賃金の清算調整の実を失わない程度に【 2 】においてされ、また、あらかじめ労働者にそのことが【 3 】とか、その額が【 4 】とか、要は労働者の経済生活の安定をおびやかすおそれのない場合でなければならないものと解せられる。

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群馬県教職員事件(S45.10.30最二小判)

  • 【要点】調整的相殺が例外的に許される範囲
  • 【結論】減額が遅れた主な原因が使用者側の事務処理にある場合、例外的に許容される相殺には当たらない。
(1) 本件減額措置が前記のように遅れたのは、給与過払の原因となった被上告人らの無断欠勤が、群馬県教職員組合の勤務評定反対闘争という異常な事態のもとに行なわれ、欠勤した者の範囲も広範かつ多数におよんだため、減額について明らかにすべき事項の【 1 】ことにもよるけれども、その主たる原因は、むしろその事務を担当していた群馬県教育委員会事務局が、減額自体をなすか否かあるいはその法律上の可否、根拠等の調査研究等に【 2 】、あるいは他の所管事務の処理に忙殺されていた点にあった
(2) 上告人のした本件相殺は、未だ【 3 】に該当するものとは認め難い。

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クレディ・スイス証券事件(H27.03.05最一小判)

  • 【要点】業績連動報酬の具体的な請求権はいつ発生するか
  • 【結論】IPC報酬は資格を有するだけで発生せず、支給の実施や具体的な金額・算定方法についての決定や合意があって初めて具体的請求権が発生するとした。
本件労働契約において、IPC報酬については、固定額が毎月支給される基本給とは別に、年単位で、【 1 】【 2 】ものと解されるから、その具体的な請求権は、Xが当該契約において【 3 】、当該年度分の支給の実施及び具体的な支給額又は算定方法についての【 4 】ものというべきである

解雇に関する判例

解雇に関する判例は以下のとおりです。

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日本食塩製造事件(S50.04.25最二小判)

  • 【要点】ユニオンショップ解雇の効力
  • 【結論】前提(除名等)が無効なら解雇も無効
ユニオン・ショップ協定によって会社に(【 1 】)が発生している場合にかぎり、社会通念上相当なものとして是認することができる。
当該除名が無効な場合には、会社に(【 1 】)が生じないから、他に(【 2 】)を裏づける特段の事由がないかぎり、(【 3 】)として無効であるといわなければならない。

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十和田観光電鉄事件(S38.06.21最二小判)

  • 【要点】公職(議員等)就任・立候補を理由に解雇できる?
  • 【結論】原則解雇は難しい。業務への重大支障がない限り、権利行使を理由にした解雇は無効方向
懲戒解雇は、譴責や減給等と同様に、企業秩序違反に対して科される【 1 】であるところ、就業規則において、公職への就任を使用者の承認事項とし、承認を得ずに就任したことのみを理由として懲戒解雇とする定めは、労働者の【 2 】を保障した労働基準法7条の趣旨に反し無効である。したがって、公職への就任が【 3 】場合であっても、これを理由として懲戒解雇に付することは許されない。

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三井倉庫港運事件(H01.12.14最一小判)

  • 【要点】ユニオンショップで他組合加入者を解雇できる?
  • 【結論】できない(その限りで協定は無効→解雇も無効)。組合選択の自由等を保護。
(1) ユニオン・ショップ協定が労働者の(【 1 】)及び他の(【 2 】)を侵害する場合には許されない。
(2) 締結組合から脱退し又は除名されたが、他の労働組合に加入し又は新たな労働組合を結成した者について使用者の(【 3 】)を定める部分は、無効と解すべきである。
(3) 会社が、ユニオン・ショップ協定に基づき、このような従業員に対してした解雇は、同協定に基づく(【 3 】)が生じていないのにされたものであるから、他に(【 4 】)を裏付ける特段の事由がない限り、(【 5 】)として無効である。

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日本鋼管事件(S49.03.15最二小判)

  • 【要点】職務外非行で懲戒解雇できる?
  • 【結論】会社の社会的評価に“相当重大”な悪影響なら有効(総合考慮)。
(1) 会社は、その(【 1 】)に重大な悪影響を与えるような従業員の行為については、職務の遂行とは直接関係ない(【 2 】)のものであっても規制することができる。
(2) 会社の体面を著しく汚したというには、必ずしも(【 3 】)を具体的に阻害したとか取引上の(【 4 】)が現に発生したことを必要としないが、諸般の事情を(【 5 】)に判断して、従業員の行為が、会社の(【 1 】)に及ぼす悪影響が相当重大であると(【 6 】)に評価される必要がある。

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シンガー・ソーイング・メシーン事件(S48.01.19最二小判)

  • 【要点】退職金(賃金)債権の放棄の有効性
  • 【結論】労働者の自由な意思に基づくものと認めるに足りる「合理的な理由」が必要(=安易な放棄は無効)
就業規則により支給条件があらかじめ明確に定められ、使用者が【 1 】退職金は、労働基準法11条にいう「【 2 】」としての賃金に該当し、その支払については同法24条1項本文の【 3 】が適用される。
もっとも、同原則の趣旨は、使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し、労働者に賃金を確実に受領させる点にあるから、労働者が自ら賃金に該当する【 4 】を放棄する意思表示をした場合にまで、その効力を当然に否定するものではない。

しかし、【 3 】の趣旨に照らせば、そのような放棄の意思表示の効力が認められるためには、当該意思表示が労働者の【 5 】に基づくものであることが明確でなければならない。
本件においては、退職者が会社の要職にあり、退職直後に競合会社へ転職することが判明していたこと、在職中の経費使用について会社側に疑念があり、損害填補の趣旨で書面への署名を求められたことなどの事情が認められ、これらを総合すれば、【 4 】放棄の意思表示が【 5 】に基づくものと認めるに足りる【 6 】存在していた。
したがって、本件【 4 】の放棄を有効とした原審の判断は正当である。

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細谷服装事件(S35.03.11最二小判)

  • 【要点】予告なしの即時解雇は、その瞬間に無効となってしまうのか?
  • 【結論】即時解雇としては無効だが、30日が経過するか、後から予告手当を払えば、その時点で解雇は有効になる
使用者が、労働基準法20条所定の【 1 】を置かず、または【 2 】の支払をしないで解雇の通知をした場合、その解雇の通知は、【 3 】としては効力を生じないものと解すべきである。
しかし、この場合であっても、使用者が【 3 】に固執する趣旨でない限り、解雇の通知後に同条所定の【 4 】の期間が経過するか、又は通知後に【 2 】が支払われたときは、 【 5 】解雇の効力が生ずると解するのが相当である。

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学校法人専修大学事件(H27.06.08最二小判)

  • 【要点】会社が直接お金を払う代わりに、国が労災保険を払っている場合でも『打切補償』は使えるか?
  • 【結論】使える。労災保険は会社の補償を肩代わりするものなので、3年経っても治らなければ打切補償により解雇制限を解除できる
労災保険法は、業務上の疾病等に対する使用者の【 1 】を前提として、その負担を緩和しつつ、被災労働者の【 2 】な保護を図るために設けられた制度であり、労災保険法に基づく保険給付は、労働基準法上使用者が負う【 1 】を、政府が保険給付の形式で代替して行うものと解するのが相当である。
したがって、労災保険法に基づく保険給付が行われている場合であっても、それは労働基準法上の災害補償が【 3 】ものというべきであり、使用者自らが直接補償を行っている場合と異なる取扱いをすべき理由はない。
労働基準法に定める打切補償制度は、療養が長期に及ぶ場合に、使用者が相当額の補償を行うことにより、以後の【 1 】を免れるとともに、同法19条1項本文の【 4 】を解除する制度であるところ、労災保険による療養補償給付を受けている労働者についても含まれるものと解するのが相当である。
したがって、【 5 】を経過しても疾病等が治癒しない場合には、使用者は、平均賃金の【 6 】日分に相当する打切補償を支払うことにより、労働基準法19条1項ただし書の適用を受け、【 4 】の適用を免れることができる。

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高知放送事件(S52.01.31最二小判)

  • 【要点】重大ミスでも即解雇はOK?
  • 【結論】悪質性・前歴・影響などを総合し、重すぎると解雇権濫用で無効
私企業における懲戒処分は、経営秩序を維持し、生産性の向上を図る目的で、【 1 】違反等をした労働者に対し制裁として一定の不利益を科すものであり、就業規則に複数段階の懲戒処分が定められている場合、どの処分を選択するかは原則として【 2 】に委ねられている。

しかし、その裁量は無制限ではなく、違反行為の内容および情状に照らし、【 3 】を有することが必要である。とりわけ解雇は、労働者にとってその生活を左右する重大な制裁であるから、当該労働者を企業内に存置するときには、【 1 】をみだし、【 4 】を阻害することが明白な場合に限って許されると解される。

本件では、企業内に存置することが明白に【 1 】を害するとは認められない。また、会社側にも事故防止体制の不十分さが認められる。
したがって、本件解雇は、社会通念上の相当性を欠き、苛酷にすぎるものとして【 5 】に当たり無効であると解される。

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日産自動車事件(S56.03.24最三小判)

  • 【要点】男女別定年は有効?
  • 【結論】無効。性別だけを理由にした不合理な差別であり、公序良俗に反して無効である
就業規則において男子の定年年齢を60歳、女子の定年年齢を55歳と定める男女別定年制については、その【 1 】の有無が問題となるが、女子従業員の担当職務は広範であり、企業の活用次第では貢献度を高め得る職種が多数存在し、女子従業員全体を能力や貢献度の低い労働者と一律に評価する根拠はない。また、少なくとも60歳前後までは、男女とも通常の職務について企業経営上要求される職務遂行能力を欠くとはいえず、個々の能力差に応じた処遇は別として、性別のみを理由に一律に定年前に排除する【 2 】は認められない。したがって、【 3 】を理由として定年年齢を男子より低く定めることは、性別のみによる不合理な差別に当たり、【 4 】に反し無効である。

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日本ヒューレット・パッカード事件(H24.04.27最二小判)

  • 【要点】精神疾患による長期欠勤→無断欠勤扱い諭旨退職は有効?
  • 【結論】無効。精神不調への配慮欠如による諭旨退職は解雇権濫用で無効
精神的な不調により欠勤を継続している労働者については、その不調が解消されない限り出勤しないことが予想されるのであるから、使用者は、その欠勤の原因及び経緯を踏まえ、精神科医による【 1 】を実施するなどした上で、その結果に応じて治療を勧め、休職等の措置を検討し、その後の経過を見るなどの対応を採るべきである。

このような【 2 】なく、欠勤の理由が事実に反するとの判断のみに基づいて、直ちに正当な理由のない無断欠勤に当たるとして諭旨退職の懲戒処分をすることは、精神的な不調を抱える労働者に対する使用者の対応として【 3 】。

したがって、本件欠勤は就業規則所定の「正当な理由のない無断欠勤」に当たらず、これを理由としてされた諭旨退職処分は、懲戒事由を欠き、無効である。

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パナソニックプラズマディスプレイ(パスコ)事件(H21.12.18最二小判)

  • 【要点】請負先との黙示の労働契約の成否と、雇止めの可否
  • 【結論】採用や賃金決定に関与していない発注者との間に黙示の労働契約は成立しない。更新のない契約の雇止めは許される。
(1) 次に、上告人と被上告人との法律関係についてみると、上告人はCによる被上告人の採用に関与していたとは認められないというのであり、被上告人がCから支給を受けていた給与等の額を上告人が事実上決定していたといえるような事情もうかがわれず、かえって、Cは、被上告人に本件工場のデバイス部門から他の部門に移るよう打診するなど、配置を含む被上告人の具体的な就業態様を一定の限度で決定し得る地位にあったものと認められるのであって、前記事実関係等に現れたその他の事情を総合しても、平成17年7月20日までの間に上告人と被上告人との間において雇用契約関係が【 1 】していたものと評価することはできない。
(2) 期間の定めのある雇用契約があたかも【 2 】で存在している場合、又は、労働者においてその期間満了後も雇用関係が継続されるものと【 3 】場合には、当該雇用契約の雇止めは、【 4 】社会通念上相当であると認められないときには許されない

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日本郵便(期間雇用社員ら・雇止め)事件(H30.09.14最二小判)

  • 【要点】65歳上限条項の合理性と、更新への合理的期待
  • 【結論】上限条項は労契法7条の合理的な労働条件に当たり、周知等の事情の下では更新への合理的期待は認められない。
(1) 満65歳に達した日以後における最初の雇用契約期間の満了の日が到来したときは,それ以後,雇用契約を更新しないとする本件上限条項は、Yの期間雇用社員について、【 1 】にいう【 2 】を定めるものであるということができる。
(2) 「本件上限条項については、【 3 】がとられていたほか」、Xらについて「本件上限条項により満65歳以降における契約の更新がされない旨を説明する書面が交付され」、その勤務していた各支店において、既に周囲の期間雇用社員が本件上限条項による雇止めを受けていたというのであり、「本件の事実関係の下においては、Xらにつき、本件各雇止めの時点において、本件各有期労働契約の期間満了後もその雇用関係が継続されるものと期待することに【 4 】」。

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あさひ保育園事件(S58.10.27最一小判)

  • 【要点】説明も希望退職募集もしない整理解雇の効力
  • 【結論】説明や協力を求める努力を一切せず希望退職も募らない解雇は、信義則に反し解雇権の濫用として無効。
原審の適法に確定した事実関係のもとにおいては、上告人において、園児の減少に対応し保母二名を人員整理することを決定すると同時に、被上告人ほか一名の保母を指名解雇して右人員整理を実施することを決定し、事前に、被上告人を含む上告人の職員に対し、人員整理がやむをえない事情などを【 1 】を一切せず、かつ、【 2 】の措置を採ることもなく、解雇日の六日前になって突如通告した本件解雇は、【 3 】に反し、【 4 】として無効である、とした原審の判断は、是認することができないものではなく

退職に関する判例

退職に関する判例は以下のとおりです。

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大隈鐵工所事件(S62.09.18最三小判)

  • 【要点】退職の意思表示はいつ成立?
  • 【結論】承諾前なら撤回可/承諾で合意解約成立
(1) 雇用契約の合意解約申込みに使用者が(【 1 】)を与える方法は、特段の定めがない限り、一定の方式によらなければならないというものではない。
(2) (【 2 】)の承認は人事部長に単独で決定する権限を与えることはなんら不合理ではない。
(3) 人事部長が(【 2 】)を受理したことでYが即時に(【 1 】)の意思を表示したものと解するのがむしろ当然である。

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東芝柳町工場事件(S49.07.22最一小判)

  • 【要点】雇止め法理
  • 【結論】更新期待があれば合理性+相当性が必要
(1) いずれかから(【 1 】)がなければ当然更新されるべき労働契約を締結する意思であったものと解される。したがって、期間の満了毎に当然更新を重ねてあたかも(【 2 】)契約と実質的に異ならない状態で存在していた。
(2) 本件各雇止めの意思表示は実質において(【 3 】)の意思表示にあたる。そうである以上、効力の判断にあたっては、(【 3 】)に関する法理を類推すべきである。

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日立メディコ事件(S61.12.04最一小判)

  • 【要点】反復更新後の雇止め
  • 【結論】実質無期同視なら厳格審査
(1) 雇用関係はある程度の(【 1 】)が期待されており、雇止めに当たっては、(【 2 】)に関する法理が類推される。
(2) しかし、(【 3 】)契約を前提とするものである以上、雇止めの効力を判断すべき基準は、正社員を(【 2 】)する場合とはおのずから合理的な差異があるべきである。
(3) (【 4 】)をする必要があり、(【 5 】)する余地もなく、臨時員全員の雇止めが必要であると判断される場合には、正社員について(【 6 】)の方法による(【 4 】)を図らずに臨時員の雇止めが行われてもやむを得ない。

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福原学園(九州女子短期大学)事件(H28.12.01最一小判)

  • 【要点】更新期待権
  • 【結論】合理的期待があれば雇止め無効方向
(1) (【 1 】)ものとすることができるのは,Yが(【 2 】)と認めた場合である旨が明確に定められていた。
(2) 本件労働契約が3年の更新限度期間の満了時に当然に(【 3 】)となることを内容とするものであったと解することはできない。
(3) (【 1 】)労働契約への転換について定める(【 4 】)18条の要件をXが満たしていないことも明らかである。

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下関商業高校事件 (S55.07.10最一小判)

  • 【要点】退職勧奨の違法性
  • 【結論】社会通念上許容限度超なら違法
(1) 退職勧奨は、任命権者が雇用関係のある者に、(【 1 】)に退職するよう説得する行為であって、勧奨される者は(【 2 】)にその意思を決定しうる。
(2) 勧奨される者の(【 3 】)を妨げ、あるいは(【 4 】)を害する勧奨行為は、違法な権利侵害として(【 5 】)を構成する場合がある。
(3) 本件退職勧奨は、多数回かつ長期にわたる執拗なものであり、(【 6 】)される限界を越えている。また、(【 7 】)を加えたものであって許されない。
(4) その限度を越えX1らに(【 8 】)ことを強要したものであり、Y市は損害を賠償すべき義務がある。

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神奈川信用農業協同組合事件(H19.01.18最一小判)

  • 【要点】選択定年制の早期退職申出→会社が不承認できる?
  • 【結論】OK(承認拒否可)。承認なければ退職成立せず割増退職金も発生しない
本件選択定年制による退職は、従業員の申出に対して使用者が【 1 】によって初めて、所定の日をもって【 2 】が終了し、かつ割増退職金債権が発生する制度であり、就業規則及び要項上、使用者の承認権限に特段の制限は設けられていない。
割増退職金は、早期退職の代償として【 3 】を付与するものであって、承認がなされなかった場合であっても、従業員は通常の退職を申し出ることができるのであり、【 4 】が制限されるものではない。
したがって、使用者が選択定年制による退職の申出を承認しなければ、割増退職金債権の発生を伴う退職の効果は生じない。
本件において使用者が承認しなかった理由は、経営悪化により事業譲渡及び解散が不可避となり、退職者の増加によって事業の継続が困難となる事態を防ぐためであって、【 5 】とはいえず、被上告人らについて選択定年制による【 6 】は生じない。

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ネスレ日本事件(H18.10.06最二小判)

  • 【要点】7年前の上司暴行を理由に2001年の諭旨退職処分は有効?
  • 【結論】無効。長期間不行使で懲戒権喪失、8年後の懲戒は濫用無効
使用者の懲戒権の行使は、【 1 】のために労働契約関係に基づき認められるものであるが、就業規則所定の懲戒事由が存在する場合であっても、当該処分が客観的に合理的理由を欠き、【 2 】と認められないときは、懲戒権の濫用として無効となる。
本件では、職場において就業時間中に管理職に対する暴行事件が発生したものの、使用者は捜査結果を待つとして処分を行わず、7年以上経過した後に諭旨退職処分を行っている。しかし、当該事件は目撃者も存在し、捜査結果を待たずとも処分を決定することは十分可能であり、長期間にわたり懲戒権の行使を留保する【 3 】は認められない。
また、捜査の結果が不起訴となったにもかかわらず、実質的に懲戒解雇に等しい重い処分を行うことは、使用者の対応として【 4 】を欠く。さらに、他の処分理由とされた事実も大半が古く、比較的新しい暴言等の行為についても、それのみで諭旨退職に値するとはいえず、処分時点では【 5 】は回復していたと認められる。
したがって、本件諭旨退職処分は、処分時点において【 1 】のために必要な【 6 】を欠き、【 2 】とはいえず、懲戒権の濫用として無効である。

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香港上海銀行事件(H01.09.07最一小判)

  • 【要点】就業規則に取り込まれた退職金協定が失効した場合の効力
  • 【結論】就業規則に取り込まれた支給基準は協定の失効後も当然には効力を失わない。労働協約の遡及適用による処分・変更は許されない。
(1) ところで、被上告人は、昭和五〇年一〇月九日付で、労働基準法(昭和六二年法律第九九号による改正前のもの)八九条一項に基づき、従業員組合との間で昭和五〇年六月二六日締結した前記退職金協定に係る協定書の写しを添付した就業規則変更届を所轄労働基準監督署長に届け出ており、したがって、右退職金協定に定められた退職金の支給基準は、就業規則に取り入れられて就業規則の一部となったものというべきである。そして、就業規則は、労働条件を【 1 】に定めるものとして、本来有効期間の定めのないものであり、労働協約が失効して空白となる労働契約の内容を【 2 】も有すべきものであることを考慮すれば、就業規則に取り入れられこれと一体となっている右退職金協定の支給基準は、右退職金協定が有効期間の満了により失効しても、【 3 】、退職金額の決定についてよるべき退職金協定のない労働者については、右の支給基準により退職金額が決定されるべきものと解するのが相当である。
(2) 既に発生した具体的権利としての退職金請求権を事後に締結された【 4 】により処分、変更することは許されないというべきである

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日本アイ・ビー・エム事件(H22.07.12最二小判)

  • 【要点】会社分割に伴う労働契約承継で、5条協議はどこまで必要か
  • 【結論】分割会社が説明や複数回の協議を尽くし労働者の理解を得ようとしていれば、5条協議義務違反はなく労働契約の承継は有効とした。
【 1 】は、会社がその営業の全部又は一部を設立する会社に承継させるものである(商法373条。以下、会社の分割を行う会社を「分割会社」、新設分割によって設立される会社を「設立会社」という。)。これは、【 2 】設立会社への【 3 】であるが、個々の労働者の労働契約の承継については、分割会社が作成する【 4 】によって基本的に定められる

労働条件の引き下げ・事業場外労働のみなし制・労災保険に関する判例

労働条件の引き下げ・事業場外労働のみなし制・労災保険に関する判例は以下のとおりです。

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大曲市農協事件 (S63.02.16最三小判)

  • 【要点】就業規則の不利益変更は許される?
  • 【結論】合理性、代償措置、必要性が認められれば有効
(1) 新たな就業規則の作成又は変更によって、(【 1 】)を奪い、労働者に不利益な労働条件を(【 2 】)に課すことは、原則として許されないが、当該規則条項が(【 3 】)なものである限り、個々の労働者において、これに(【 4 】)ことを理由として、その適用を拒むことは許されない。
(2) (【 3 】)なものであるとは、労働者が被ることになる(【 5 】)の程度を考慮しても、なお当該労使関係における当該条項の(【 6 】)を是認できるだけの合理性を有するものであることをいう。特に、重要な権利に関し実質的な不利益を及ぼす変更については、(【 5 】)を受忍させることを許容することができるだけの(【 7 】)に基づいた(【 3 】)な内容のものである場合において、その効力を生ずる。

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第四銀行事件 (H09.02.28最二小判)

  • 【要点】就業規則(定年制の変更)の合理性
  • 【結論】高度の必要性+組合の同意等があれば、不利益変更も合理的で有効
(1) 就業規則条項が合理的なものであるとは、その(【 1 】)及び内容の両面からみて、それによって労働者が被ることになる(【 2 】)の程度を考慮しても、なお当該労使関係における当該条項の(【 3 】)を是認することができるだけの合理性を有するものであることをいう。
(2) 合理性の有無は、(【 2 】)の程度、変更の(【 1 】)の内容・程度、内容自体の相当性、(【 4 】)その他関連する他の労働条件の改善状況、(【 5 】)等との交渉の経緯、同種事項に関する(【 6 】)における一般的状況等を総合考慮して判断すべきである。

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みちのく銀行事件(H12.9.7最一小判)

  • 【要点】コース別人事の実質差別
  • 【結論】実態で不合理なら無効
(2) 就業規則の変更によってこのような制度の改正を行う場合には、一方的に不利益を受ける労働者について不利益性を緩和するなどの(【 1 】)を設けることによる適切な(【 2 】)を併せ図るべきであり、それがないままに右労働者に大きな不利益のみを(【 3 】)させることには、相当性がない。

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朝日火災海上(石堂・本訴)事件 (H09.03.27最一小判)

  • 【要点】労働協約による不利益変更は有効か?
  • 【結論】経営上の必要性、不利益の程度、交渉経緯などを総合考慮し、変更に合理性があれば労働者を拘束する
Xが受ける不利益は決して小さいものではないが、同協約が締結されるに至った(【 1 】)、当時のY社の経営状態、同協約に定められた基準の全体としての(【 2 】)に照らせば、同協約が特定の又は一部の組合員を殊更不利益に取り扱うことを目的として締結されたなど(【 3 】)の目的を逸脱して締結されたものとはいえず、その(【 4 】)を否定すべき理由はない。

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山梨県民信用組合事件(H28.02.19最二小判)

  • 【要点】不利益変更への「同意」は有効か?
  • 【結論】自由な意思に基づく同意が必要。客観的合理性がなければ「自由な意思」とは認められない(無効)。
(1) (【 1 】)や(【 2 】)に関する変更を受け入れる旨の(【 3 】)があるとしても、直ちに同意があったものとみるのは(【 4 】)ではなく、判断は慎重にされるべきである。
(2) 同意の有無は、(【 3 】)の有無だけでなく、もたらされる(【 5 】)の内容及び程度、労働者により当該行為がされるに至った(【 6 】)及びその態様、情報提供の内容等に照らして、当該行為が労働者の(【 7 】)に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも、判断されるべきである。

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阪急トラベルサポート事件(H26.01.24最二小判)

  • 【要点】事業場外みなしの可否
  • 【結論】管理・連絡できるなら適用否定
(1) 本件添乗業務は、業務の内容があらかじめ(【 1 】)されており、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る(【 2 】)は限られている。
(2) ツアーの実施中においても、携帯電話の所持・常時電源ONを求め、会社に報告して(【 3 】)を受けることを求めている。終了後においては、業務遂行状況等の(【 4 】)な報告を求めており、その(【 5 】)を確認することができるものになっている。
(3) 業務に関する指示及び(【 6 】)の方法等に鑑みると、勤務の状況を(【 7 】)することが困難であったとは認め難く、労基法38条の2第1項にいう『(【 8 】)を算定し難いとき』に当たるとはいえない。

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協同組合グローブ事件(R06.04.16最三小判)

  • 【要点】事業場外みなしの要件
  • 【結論】労働時間を算定し難いかを厳格判断
(1) 業務の性質、内容やその(【 1 】)、状況等、業務に関する指示及び報告の方法、内容やその(【 2 】)、状況等を考慮すれば、Yにおいて、Xの事業場外における勤務の状況を(【 3 】)することが容易であったと直ちにはいい難い。
(2) 原審は、業務日報の(【 4 】)が担保されていたなどと評価したが、Yが残業手当を支払っていた事実のみをもって、(【 4 】)が客観的に担保されていたなどと評価することはできない。
(3) 原審は、業務日報の(【 4 】)の担保に関する(【 5 】)を十分に検討することなく、本件規定にいう「(【 6 】)を算定し難いとき」に当たるとはいえないとしたものであり、違法がある。

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一般財団法人あんしん財団事件(R06.07.04最一小判)

  • 【要点】労災取消訴訟の原告適格
  • 【結論】事業主に原告適格なし
(1) 労災保険法は、被災労働者等の(【 1 】)という目的に照らし、権利利益の実効的な救済を図る趣旨に出たものであって、特定事業主の(【 2 】)の基礎となる法律関係まで早期に確定しようとするものとは解されない。
(2) メリット制の趣旨は、事業主間の公平を図るとともに、事業主の(【 3 】)の努力を促進することにある。
(3) 労働保険料の額は、申告又は(【 4 】)の時に決定することができれば足りる。
(4) したがって、特定事業主は、労災支給処分の取消訴訟の原告適格を(【 5 】)。

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横浜南労基署長(旭紙業)事件(H08.11.28最一小判)

  • 【要点】持込(傭車)運転手は労基法上の労働者?
  • 【結論】実態で総合判断(諾否の自由・指揮命令・拘束・代替性・報酬の労務対価性など)。ケースにより結論が割れる(本ケースでは労働者性は否定)。
労災保険法上の「労働者」は、労基法上の労働者と同一と解するのが相当。

労基法上の労働者か否かは、使用者の【 1 】下で労務を提供し、労務対償として報酬が支払われるか(=【 2 】)で判断。

【 2 】の判断要素として、次の事情を【 3 】する
  • 業務指示に対する【 4 】の有無
  • 業務内容・遂行方法についての具体的指示の有無
  • 勤務場所・勤務時間の指定・管理の有無
  • 労務提供の【 5 】の有無
  • 報酬が一定時間の労務提供に対する対価か
  • 高価な【 6 】の有無
  • 専属性の強弱
  • 源泉徴収・労働保険・社会保険の適用の有無
本件の車持込運転手は、一定の指示・拘束・継続的報酬があり、労働者的側面を有する他方で、【 1 】は一般従業員より弱く、報酬は出来高払いであり、トラックを自己所有し経費・事故責任等の危険を自己負担している。

以上より、車持込運転手は【 7 】にあると認められる

よって、本件車持込運転手は労基法上の(労災保険法上も)労働者には当たらない

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池貝鉄工事件(S29.01.21最一小判)

  • 【要点】協議約款がある場合に、組合が協議を拒んだときの人員整理
  • 【結論】組合が方針変更を条件に協議を拒み続けたため協議を断念した場合、一方的な整理も協定違反とはいえない。
上告人等の所属する組合にあってはあくまで人員整理の方針に反対し、この方針を改めなければ【 1 】ため被上告人会社としてはやむを得ずそれ以上の【 2 】人員の整理を断行したものであるというのである。そして原審は、かかる事情の下において、会社が【 3 】これに基づいて、人員の整理を実施したからとてこれを目して前示【 4 】と判示したのである。

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第一小型ハイヤー事件(H04.07.13最二小判)

  • 【要点】就業規則による歩合給計算方法の不利益変更はどのような場合に合理的か
  • 【結論】賃金総額が従前より減少していなければ、運賃改定に伴う歩合給計算方法の変更内容は合理的と認められうるとした。
新計算方法に基づき支給された乗務員の賃金が【 1 】になっているのであれば、運賃改定を契機に【 2 】ことになるので、本件就業規則の【 3 】が、従前より減少していなければ、それが【 4 】ものである限り、その合理性を肯認することができるというべきである

労働者間の格差・セクハラ・マタハラ・過重労働・メンタルヘルスに関する判例

労働者間の格差・セクハラ・マタハラ・過重労働・メンタルヘルスに関する判例は以下のとおりです。

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ハマキョウレックス(差戻審)事件(H30.06,01最二小判)

  • 【要点】同一労働同一賃金(手当)
  • 【結論】趣旨が同じ手当の格差は不合理
(1) 無事故手当、作業手当、給食手当、皆勤手当、通勤手当は、それぞれの(【 1 】)に照らし、有期契約社員へ不支給又は低額支給は(【 2 】)である。
(2) 住宅手当は、住宅費補助の趣旨で支給されるものであり、広域転勤が予定される無期雇用社員のみに支給することは(【 2 】)でない。

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長澤運輸事件(H30.06.01最二小判)

  • 【要点】再雇用後の賃金格差
  • 【結論】再雇用事情は考慮されるが趣旨同一手当の不支給は不合理
(2) 再雇用であることと関連のない賃金項目については正社員との(【 1 】)が求められる。
(3) 関連する項目についても事情に応じた(【 1 】)が求められ、判断には(【 2 】)のプロセスや使用者の(【 3 】)も考慮される。
(4) (【 2 】)を経て、調整給を支給するなど配慮しており、年収の2割程度の相違は不合理でない。
(5) 精勤手当について、皆勤を奨励する(【 4 】)に相違はなく、不支給は不合理である。住宅手当等を正社員のみに支給することは、その(【 5 】)に照らして不合理ではない。

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海遊館セクハラ事件(H27.06.08最一小判)

  • 【要点】セクハラ加害者に対する懲戒処分の有効性
  • 【結論】セクハラ加害者への出勤停止・降格処分は、重すぎず有効(権利濫用ではない)
(2) 管理職として部下職員を指導すべき立場にあったにもかかわらず、セクハラ行為を繰り返したものであって、その(【 1 】)や立場に照らしても著しく不適切である。
(3) 反復継続的に行った極めて不適切なセクハラ行為がY社の(【 2 】)や職場規律に及ぼした(【 3 】)は看過し難い。
(4) Y社は(【 4 】)を濫用したものとはいえず、出勤停止処分及び降格処分は有効である。

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イビデン(セクハラ)事件(H30.02.15最一小判)

  • 【要点】プライベートな場でのセクハラ責任
  • 【結論】職務関連性等があれば会社責任あり得る
(1) A社は就業環境に関して適切に対処すべき雇用契約上の(【 1 】)を負うが、A社がこれを怠ったことのみをもって、Y社のⅩに対する(【 2 】)の義務違反があったとはいえない。
(2) 申し出の具体的状況によっては、Y社は、申し出者に対し適切に対応すべき(【 2 】)の義務を負う。
(4) 相談内容が、Xの退職後相当の期間を経過したものであり、かつ、(【 3 】)の出来事であったから、Y社には義務違反はない。

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広島市中央保健生協事件(H26.10.23最一小判)

  • 【要点】妊娠等による降格
  • 【結論】原則違法(自由意思承諾等の例外あり)
(1) 本件降格は、軽易業務への転換期間の経過後も副主任への復帰を予定していないものといわざるを得ず、Xの(【 1 】)に反するべきであったというべきである。
(2) Xにおいて、影響につき(【 2 】)した上でその諾否を決定し得たものとはいえず、(【 3 】)に基づいて降格を承諾したものと認めるに足りる合理的な理由が(【 4 】)に存在するということはできない。
(3) 均等法9条3項の趣旨及び目的に(【 5 】)に反しないものと認められる特段の事情の存在を認めることはできない。

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電通事件(H12.03.24最二小判)

  • 【要点】過労自殺と会社責任
  • 【結論】安全配慮義務違反を認定。企業は、労働者の性格や多様性を含めて管理・配慮する義務がある
(1) 労働者が(【 1 】)にわたり業務に従事する状況が継続するなどして、(【 2 】)や(【 3 】)等が過度に蓄積すると、労働者の心身の健康を損なう危険のあることは、周知のところである。
使用者は、心身の健康を損なうことがないよう(【 4 】)を負うと解するのが相当であり、使用者に代わって(【 5 】)を行う権限を有する者は、その権限を行使すべきである。
(3) 業務の遂行と自殺との間には(【 6 】)があるとした上、負担を軽減させる措置を採らなかったことにつき(【 7 】)があるとして、Yの民法715条に基づく(【 8 】)を肯定した。

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横浜南労基署長事件(H12.07.17最一小判)

  • 【要点】精神障害と労災
  • 【結論】業務起因性を肯定
(1) Xの業務は、業務の性質からして(【 1 】)を伴うものであった上、不規則なものであり、拘束時間が極めて長く、労働密度は決して低くはない。
(2) 勤務は(【 2 】)にかなりの負担となり、慢性的な疲労をもたらしたことは否定し難い。加えて、当日の業務は、それまでの長期間にわたる(【 3 】)な業務負担の継続と相まって、Xにかなりの(【 2 】)負荷を与えたものとみるべきである。

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東芝事件(H26.03.24最二小判)

  • 【要点】精神疾患と人事措置
  • 【結論】配慮義務を尽くさず解雇は無効方向
(1) メンタルヘルスに関する情報は、労働者にとって自己の(【 1 】)に属する情報である。
(2) 企業者は、労働者からの(【 2 】)がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき(【 3 】)を負っている。
(3) 積極的な(【 2 】)が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の(【 4 】)への配慮に努める必要がある。
(4) 労働者が情報を申告しなかったことをもって、損害賠償の額を定めるにあたって(【 5 】)をすることはできない。

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大阪医科薬科大学事件(R02.10.13最三小判)

  • 【要点】有期社員に賞与なし→不合理な待遇差?
  • 【結論】不合理ではない。賞与の趣旨や職務内容差から契約社員無支給も許容
労働契約法20条は、有期労働契約を締結した労働者と無期労働契約を締結した労働者との間の【 1 】が賞与の支給に係るものであっても、不合理と認められる場合があり得ることを前提とする。

もっとも、本件の賞与は、業績連動型ではなく、算定期間における労務の対価の後払いや功労報償、将来の労働意欲の向上等の趣旨を含むものであり、正職員の賃金体系、求められる【 2 】に照らし、正職員としての人材の確保及び定着を図る目的で支給されているものと認められる。
そして、比較対象である教室事務員の正職員とアルバイト職員との間には、職務の内容及び配置の変更の範囲に【 3 】があり、さらに、業務内容や人員配置見直しに起因する事情、契約職員・正職員への登用制度の存在といった事情も認められるところ、これらは労働契約法20条にいう「【 4 】」として考慮されるべきである。

以上を踏まえると、正職員に賞与を支給し、アルバイト職員にこれを支給しないという【 1 】は、同条にいう不合理な待遇差には当たらない。
また、私傷病による欠勤中の賃金についても、正職員に対する給付は、長期継続雇用を前提とした【 5 】及び雇用維持を目的とする制度であり、職務内容及び変更範囲の相違、登用制度の存在、アルバイト職員が長期雇用を前提とした地位にないこと等の事情を考慮すれば、正職員のみに支給し、アルバイト職員には支給しないという取扱いも、不合理な待遇差には当たらない。

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メトロコマース事件(R02.10.13最三小判)

  • 【要点】有期社員に退職金なし→不合理な待遇差?
  • 【結論】不合理ではない。長期勤務報償である退職金は無支給でも社会通念上不合理でない
労働契約法20条は、有期労働契約を締結した労働者と無期労働契約を締結した労働者との間の【 1 】が退職金の支給に係るものであっても、不合理と認められる場合があり得ることを前提とする。
もっとも、本件の正社員に対する退職金は、職務遂行能力や責任の程度等を踏まえた【 2 】の後払いや、【 3 】に対する功労報償等の複合的性質を有するものであり、正社員としての職務を遂行し得る人材の確保及び定着を図る目的から、様々な部署で継続的に就労することが期待される正社員に支給されているものと認められる。

そして、売店業務に従事する正社員と契約社員Bとの間には、職務の内容及び配置の変更の範囲に【 4 】があり、また、組織再編等に起因する事情や、契約社員から正社員へ段階的に登用する試験制度が設けられていたことなどの事情も認められるところ、これらは労働契約法20条にいう「【 5 】」として考慮されるべきである。

以上を踏まえると、契約社員Bの労働契約が更新を前提とし定年も定められており、原告らが相当期間勤務していたことを考慮しても、正社員のみに退職金を支給し、契約社員Bには支給しないという【 1 】は、同条にいう不合理な待遇差に当たるものとはいえない。

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日本郵便(佐賀中央郵便局)事件(R02.10.15最一小判)

  • 【要点】夏期冬期休暇を契約社員に与えないことの不合理性
  • 【結論】賃金以外の労働条件も個々の趣旨を個別に考慮する。夏期冬期休暇を与えない相違は不合理と認められる。
(1) 有期労働契約を締結している労働者と無期労働契約を締結している労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が労働契約法20条にいう【 1 】であるか否かを判断するに当たっては、両者の【 2 】ことのみによるのではなく、当該賃金項目の趣旨を【 3 】すべきものと解するのが相当である(最高裁平成29年(受)第442号同30年6月1日第二小法廷判決・民集72巻2号202頁)ところ、賃金以外の労働条件の相違についても、同様に、個々の労働条件の趣旨を個別に考慮すべきものと解するのが相当である。
(2) したがって、郵便の業務を担当する正社員に対して夏期冬期休暇を与える一方で、郵便の業務を担当する時給制契約社員に対して夏期冬期休暇を与えないという労働条件の相違は、労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である。
(3) 郵便の業務を担当する時給制契約社員である被上告人は、夏期冬期休暇を与えられなかったことにより、当該所定の日数につき、本来する必要のなかった勤務をせざるを得なかったものといえるから、上記勤務をしたことによる【 4 】を受けたものということができる。

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日本郵便(東京・時給制契約社員ら)事件(R02.10.15最一小判)

  • 【要点】年末年始勤務手当と有給の病気休暇の相違の不合理性
  • 【結論】年末年始勤務手当を支給しない相違、病気休暇を無給とする相違は、いずれも不合理と認められる。
(1) 第1審被告における年末年始勤務手当は、郵便の業務を担当する正社員の給与を構成する【 1 】の一つであり、12月29日から翌年1月3日までの間において実際に勤務したときに支給されるものであることからすると、同業務についての最繁忙期であり、多くの労働者が休日として過ごしている上記の期間において、同業務に従事したことに対し、その勤務の特殊性から基本給に加えて支給される対価としての性質を有するものであるといえる。また、年末年始勤務手当は、正社員が従事した業務の内容やその難度等に関わらず、所定の期間において【 2 】を支給要件とするものであり、その支給金額も、実際に勤務した時期と時間に応じて一律である。
(2) 第1審被告において、私傷病により勤務することができなくなった郵便の業務を担当する正社員に対して有給の病気休暇が与えられているのは、上記正社員が長期にわたり継続して勤務することが期待されることから、その生活保障を図り、私傷病の療養に専念させることを通じて、その継続的な雇用を確保するという目的によるものと考えられる。このように、【 3 】労働者に私傷病による有給の病気休暇を与えるものとすることは、使用者の経営判断として尊重し得るものと解される。もっとも、上記目的に照らせば、郵便の業務を担当する時給制契約社員についても、相応に継続的な勤務が見込まれるのであれば、私傷病による有給の病気休暇を与えることとした趣旨は妥当するというべきである。そして、第1審被告においては、上記時給制契約社員は、契約期間が6か月以内とされており、第1審原告らのように有期労働契約の更新を繰り返して勤務する者が存するなど、相応に継続的な勤務が見込まれているといえる。
(3) したがって、私傷病による病気休暇として、郵便の業務を担当する正社員に対して有給休暇を与えるものとする一方で、同業務を担当する時給制契約社員に対して【 4 】という労働条件の相違は、労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である。

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日本郵便(大阪・非正規格差)事件(R02.10.15最一小判)

  • 【要点】年始期間の祝日給と扶養手当の相違の不合理性
  • 【結論】祝日給を支給しない相違も、扶養手当を支給しない相違も、いずれも不合理と認められる。
(1) (2)年始期間の勤務に対する祝日給は、特別休暇が与えられることとされているにもかかわらず最繁忙期であるために年始期間に勤務したことについて、その【 1 】として、通常の勤務に対する賃金に所定の割増しをしたものを支給することとされたものと解される。
(2) (3)扶養手当は、【 2 】基本給を補完する【 3 】としての性質及び趣旨を有するものである。
(3) したがって、郵便の業務を担当する正社員に対して扶養手当を支給する一方で、本件契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は、労働契約法20条にいう【 4 】に当たると解するのが相当である。

損害賠償・会社物品の私的使用・守秘義務・競業避止に関する判例

損害賠償・会社物品の私的使用・守秘義務・競業避止に関する判例は以下のとおりです。

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茨城石炭商事事件 (S51.07.08最一小判)

  • 【要点】従業員事故の求償範囲
  • 【結論】信義則上、相当限度でのみ求償
(1) 使用者が、被用者の行為により、使用者としての(【 1 】)を負担したことにより損害を被った場合には、加害行為の(【 2 】)若しくは(【 3 】)についての使用者の(【 4 】)の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から(【 5 】)と認められる限度において、被用者に右損害の賠償を請求又は求償できる。

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三晃社事件 (S52.08.09最二小判)

  • 【要点】退職金ゼロ・大幅減額
  • 【結論】規程根拠+合理性がなければ無効
(1) 本件退職金が(【 1 】)な性格を併せ持っていることからすれば、合理性のない措置とはいえない。
(2) 制限に反する就職をしたことにより勤務中の(【 2 】)に対する評価が減殺されて、半額の限度においてしか退職金の権利が発生しないこととする趣旨であると解すべきであり、労基法16条((【 3 】)の禁止)、24条1項((【 4 】)の原則)、民法90条((【 5 】))等の規定に違反するものではない。

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福山通運事件 (R02.02.28最二小判)

  • 【要点】業務中に事故を起こした労働者が、被害者に払った賠償金を会社に肩代わり(請求)できるか(逆求償)
  • 【結論】可能。損害を公平に分担するというルールに基づき、信義則上ふさわしい金額を会社に請求できる
民法715条1項の使用者責任は、使用者が【 1 】によって利益を上げ、かつ、事業範囲を拡張することにより第三者に損害を生じさせる危険を増大させていることに着目し、【 2 】という見地から、【 3 】について被用者が第三者に加えた損害を使用者に負担させる制度である。
この趣旨に照らせば、使用者は、第三者に対して損害賠償義務を負うにとどまらず、被用者との関係においても、【 4 】を負担すべき場合があると解するのが相当である。
そして、使用者が使用者責任に基づき第三者に損害賠償をした場合に、【 5 】で被用者に求償できると解されていることとの均衡からすれば、被用者が使用者の【 3 】について第三者に損害を加え、その損害を自ら賠償した場合であっても、事業の性格、規模、業務内容、労働条件、加害行為の態様、損害予防や分散についての使用者の配慮の程度その他【 6 】を考慮し、【 2 】という見地から信義則上相当と認められる額について、被用者は【 7 】ことができると解するのが相当である

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小野運送事件 (S38.06.04最三小判)

  • 【要点】第三者災害で被害者と加害者が示談→政府の代位求償は?
  • 【結論】請求不可。示談で賠償請求権消滅し政府の代位求償権は失われる
労働者が第三者の行為により災害を被った場合に取得する第三者に対する損害賠償請求権は、通常の【 1 】であり、労災保険が適用されることによってその性質が変わるものではないから、被災労働者は【 2 】の原則により、第三者の損害賠償債務の全部又は一部を【 3 】する自由を有する。
労災保険法20条1項は、政府が保険給付をした場合に、【 4 】被災労働者の第三者に対する損害賠償請求権を取得する旨を定めているが、同条2項は、被災労働者が第三者から損害賠償を受けた場合に政府が【 4 】給付義務を免れることを定めるにすぎず、被災労働者があらかじめ損害賠償債務を【 3 】することを禁止する趣旨ではない。
したがって、被災労働者が第三者との示談により損害賠償債務を【 3 】したときは、その限度で損害賠償請求権は消滅し、その後に政府が保険給付をしても、もはや存在しない請求権を前提とする法定代位権は発生せず、政府は第三者に対して【 5 】。

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三佳テック事件(H22.03.25最一小判)

  • 【要点】競業避止の特約がない退職者の競業行為はどこまで許されるか
  • 【結論】営業秘密の利用や信用毀損などの不当な方法がなければ、自由競争の範囲内であり不法行為にならない。
(1) Xは、退職のあいさつの際などに本件取引先の一部に対して独立後の受注希望を伝える程度のことはしているものの、本件取引先の営業担当であったことに基づく【 1 】を超えて、Yの【 2 】に係る情報を用いたり、Yの信用をおとしめたりするなどの不当な方法で営業活動を行ったことは認められない。また、本件取引先のうち3社との取引は退職から5か月ほど経過した後に始まったものであるし、退職直後から取引が始まったAについては、Yが営業に消極的な面もあったものであり、Yと本件取引先との自由な取引が本件競業行為によって阻害されたという事情はうかがわれず、Xらにおいて、Xらの退職直後にYの営業が弱体化した状況を殊更利用したともいい難い。さらに、代表取締役就任等の登記手続の時期が遅くなったことをもって、隠ぺい工作ということは困難であるばかりでなく、退職者は競業行為を行うことについて元の勤務先に【 3 】から、Xらが本件競業行為をY側に告げなかったからといって、本件競業行為を違法と評価すべき事由ということはできない。Xらが、他に不正な手段を講じたとまで評価し得るような事情があるともうかがわれない。
(2) 本件競業行為は、社会通念上【 4 】を逸脱した違法なものということはできず、Yに対する不法行為に当たらないというべきである。なお、Xらに信義則上の【 5 】違反があるともいえない。

労働組合・争議行為に関する判例

労働組合・争議行為に関する判例は以下のとおりです。

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トーコロ事件 (H13.06.22最二小判)

  • 【要点】36協定の過半数代表者の適格性(親睦団体の代表者はする?)
  • 【結論】親睦団体代表者は不適格→36協定無効→残業命令違法
36協定は、【 1 】を代表する者との間で締結されなければならず、その代表者は、当該事業場の労働者により適法に選出されなければならないが、適法な選出といえるためには、選出される者が【 1 】を代表して36協定を締結することの適否を判断する機会が与えられ、かつ、当該事業場の【 2 】がその候補者を支持していると認められる【 3 】ことが必要というべきである。

本件において協定当事者とされた者(友の会)は、親睦団体であるから、【 4 】でないことは明らかである。
したがって、当該者は【 1 】代表者には該当せず、本件36協定は有効に成立したものとはいえない。
その結果、本件36協定を前提とする時間外労働命令は適法な根拠を欠き、労働者がこれに従う義務はなく、これに従わなかったことを理由とする解雇は無効である。

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ノースウエスト航空事件 (S62.07.17最二小判)

  • 【要点】部分ストで仕事がなくなった他組合員に対し、会社は休業手当を払うべき?
  • 【結論】原則、払わなくてよい。ストライキは会社のコントロール外であり、会社の責任(帰責事由)とは言えない
本件において、原告らは、パイロット組合のストライキにより業務が減少し、被告から休業を命じられたため【 1 】ができなかったが、雇用契約における受領遅滞は、債務者の弁済提供の効果をもたらすにとどまり、これによって当然に【 2 】が発生するものではない。

また、民法五三六条二項にいう「【 3 】」とは、故意、過失又は信義則上これと同視すべき事由をいい、ストライキを含む争議行為は、【 4 】に基づいて行われるものであって、使用者がこれを停止させる権限を有しない以上、他の組合又は一部組合員のストライキによって就労できない状態が生じたとしても、特段の事情がない限り、【 5 】があるとはいえない。
さらに、被告は、業務量の減少に応じ、組合との協定に基づき、【 6 】で休業を命じたものであり、その方法、程度及び態様は適正妥当なものであるから、原告らの【 7 】は被告の責に帰すべき事由によるものとは認められず、休業手当又は賃金請求権は発生しない。

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日立製作所武蔵工場事件 (H03.11.28最一小判)

  • 【要点】36協定があり就業規則根拠もある、残業命令は拒否できる?
  • 【結論】原則拒否できない(合理的な業務命令として残業義務が生じ得る)
労基法32条の労働時間を延長して労働させることについて、使用者が36協定を締結し、これを【 1 】に届け出、かつ、就業規則において、労働時間を延長して労働させることができる旨を定めているときは、その就業規則の内容が合理的である限り、その規定は具体的【 2 】をなすものと解される。
したがって、当該就業規則の適用を受ける労働者は、その定めに従い、【 3 】労働時間を超えて労働をする義務を負うものと解するのが相当である。
本件においては、企業が需給関係に即応した生産計画を円滑に実施する必要性や、事業内容、労働者の担当業務、【 4 】等を考慮すれば、当該就業規則及び36協定の定めは合理性を欠くものではない。
そして、実際に発せられた残業命令は、36協定所定の事由に該当するものであったから、労働者はこれに従い【 5 】義務を負い、これを拒否した場合にされた懲戒解雇が【 6 】に当たるとはいえない。

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目黒電報電話局事件 (S52.12.13最三小判)

  • 【要点】勤務中・休憩中のリボン・バッジ等の組合活動は?
  • 【結論】職務専念義務・企業秩序の観点から、態様次第で禁止・懲戒が有効になり得る
政治的行為に該当するためには、単に特定の政策や主張を支持又は反対する意思を有するだけでは足りず、【 1 】を変更し、または変更のおそれのある行為をする積極的意思と解すべきであって、行為者にそのような【 2 】が認められない限り、政治活動として制限の対象となるものではない。
本件において、労働者が勤務中に着用したプレートが政治的主張の表示に用いられる記章に該当するとしても、その着用について上記の意味での【 2 】が認められない以上、就業規則に違反する政治活動とはいえない。
また、労働者が【 3 】を利用して行ったビラ配布についても、その態様は【 4 】であり、内容に虚偽や誹謗中傷はなく、枚数も少数にとどまり、職場秩序を【 5 】とは認められないから、懲戒事由に該当するとはいえず、これを理由とする懲戒処分は無効である。

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朝日火災海上(高田)事件 (H08.03.26最三小判)

  • 【要点】労働協約・就業規則の不利益変更を未組織労働者に適用できるか
  • 【結論】未組織労働者に著しい不利益を与える場合、その効力は及ばない
労働協約は、労働組合法17条により、一定の要件を満たす場合には、未組織の同種労働者にも【 1 】が及ぶと解されるが、労働協約の内容が一部不利益であるという理由のみで、その効力が直ちに否定されるものではない。労働協約は、【 2 】条件を踏まえ、労働条件を総合的に定めるものであるから、その一部のみを捉えて有利・不利を論ずるのは相当でない。

もっとも、未組織労働者は労働協約の締結過程に関与する立場にないことから、当該労働者に及ぶ不利益の【 3 】、協約締結の経緯、組合員資格の有無等を考慮し、当該労働協約を適用することが【 4 】であると認められる特段の事情がある場合には、その【 1 】は当該未組織労働者には及ばない。

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朝日放送事件 (H07.02.28最三小判)

  • 【要点】下請会社(派遣元)の社員が、直接の契約がない親会社(派遣先)に対して団体交渉を求めることはできるか?
  • 【結論】できる。直接の雇用主でなくても、労働条件を実質的に決定している立場なら、労働組合法上の『使用者』として交渉に応じる義務がある
本件において、派遣先である会社は、当該労働者が従事すべき業務の全般について【 1 】を行い、勤務時間の割り振り、労務提供の態様、作業環境等の基本的な労働条件につき、雇用主である請負会社と部分的とはいえ同視できる程度に、【 2 】に支配・決定する地位にあった。
このような場合には、当該会社は、直接の雇用契約関係が存在しないとしても、その支配・決定が及ぶ限度において、【 3 】7条にいう「使用者」に該当すると解するのが相当である。したがって、当該会社は、自ら決定権を有する労働条件に関する事項については、正当な理由がない限り【 4 】に応じる義務を負う。

それにもかかわらず、当該会社が、使用者に当たらないことのみを理由として【 4 】を拒否した行為は、正当な理由のない【 4 】拒否として、【 5 】に該当する。

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国鉄札幌運転区事件 (S54.10.30最三小判)

  • 【要点】労働組合が会社の許可がない場所でのビラ貼りは許される?
  • 【結論】使用者の権限を侵し、企業秩序を乱すものであり、正当な組合活動にあたらない
企業は、その存立を維持し事業を円滑に運営するため、人的要素および【 1 】を総合的に配備・組織して【 2 】を定立し、その秩序の下で活動するものであるから、構成員に対しこれに服することを求めることができる。使用者は、職場環境を適正良好に保持し、規律ある業務運営態勢を確保するため、企業の【 1 】を許諾された目的以外に利用してはならない旨を定め、又は指示・命令する権限を有し、これに違反する行為については、【 2 】を乱すものとして中止命令や懲戒処分を行うことができる。

労働組合による企業の【 1 】の利用は、本来、使用者との合意に基づいて行われるべきものであり、組合活動の必要性が大きいという理由だけで、組合に施設利用権が生じたり、使用者に受忍義務が生じたりするものではない。したがって、【 3 】を得ることなく、企業の【 1 】を組合活動のために利用することは原則として許されない。

このような無許可利用は、使用者の施設管理権限を侵し、【 2 】を乱すものであり、使用者がその利用を拒否することが【 4 】と評価されるような特段の事情がない限り、【 5 】には当たらない。本件におけるビラ貼付行為は、【 2 】を侵害するものであって【 5 】とはいえず、これに対する中止命令および懲戒処分は有効であると解される。

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国労広島地本事件(S50.11.28最三小判)

  • 【要点】労働組合が特定の政党を応援するために、組合員から強制的にカンパ(特別組合費)を集めてよいか?
  • 【結論】原則としてダメ。政治活動への協力は組合員の自由であり、多数決で強制できる範囲を超えているから
労働組合は、労働者の【 1 】の維持改善その他【 2 】の向上を図ることを主たる目的とする団体であり、組合員の協力義務も、その目的達成のために【 3 】の範囲に限られると解される。しかし、労働組合の活動は経済的活動の域を超えて広範囲に及び、また、組合員の【 4 】の自由が事実上制約される場合もあることから、組合員の協力義務を無条件に肯定することはできない。
この考え方を前提にすると、他の労働組合の【 5 】として徴収される臨時組合費については、労働者の【 2 】の向上に資するものであり、組合活動の目的と密接に関連することから、原則として組合員はこれを【 6 】と解される。
これに対し、いわゆる安保反対闘争の実施費用として徴収される臨時組合費については、組合活動の主たる目的とは直接関係のない政治的主張の表明に当たるものであり、組合員に対して一定の政治的立場への支持を強制することに等しいため、組合員はこれを【 7 】と解される。
さらに、公職選挙に際して、労働組合が特定の立候補者又はその所属政党を支援するための寄付金として徴収する臨時組合費については、政党や候補者の支持が組合員個人の【 8 】に委ねられるべき事項であり、これを強制することは政治的立場への支持の表明を強いるものに等しいため、組合員に【 9 】と解される。

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都南自動車教習所事件(H13.03.13最三小判)

  • 【要点】労働協約の成立要件?(書面性および署名・記名押印の必要性)
  • 【結論】書面+両当事者の署名(記名押印)がない限り、労働協約としての規範的効力は生じない
労働協約は、利害が対立し得る労使関係において【 1 】を経て最終的に妥結した事項につき締結され、労働条件等に一定期間の安定をもたらす機能を有するものであり、その基準には労働契約の内容を規律する【 2 】が付与されている。そこで労働組合法14条は、労働協約にこのような強い法的効力を認める以上、その存在および内容が明確であることを要するとして、労働協約は【 3 】に作成され、かつ、両当事者が【 4 】することによって初めてその効力を生ずるものと定めている。
したがって、仮に労働組合と使用者との間で労働条件に関する合意が成立していたとしても、これが【 3 】に作成されず、又は両当事者の【 4 】を欠く場合には、当該合意に労働協約としての【 2 】を認めることはできない。

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羽幌炭鉱事件(S33.05.28最大判)

  • 【要点】労働争議における「正当な行為」の範囲は?
  • 【結論】労働争議中の行為であっても、正当な範囲を逸脱した場合には、刑法上の威力業務妨害罪が成立する余地がある
同盟罷業は、労働者が労働契約上の【 1 】の履行を拒否し、団結して【 2 】を使用者に提供しないことを本質とする行為であり、その結果として業務の正常な運営が阻害されることは避けられない。しかし、労働争議に際し、使用者側が遂行しようとする業務行為を阻止するため、暴行・脅迫その他不法に使用者の【 3 】を抑圧し、又はその財産に対する支配を阻止するような威力行為を用いることは許されない。したがって、労働争議中の行為であっても、その威力行使の手段・態様が諸般の事情に照らし正当な【 4 】と認められる場合には、刑法上の【 5 】ものではない。

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プリマハム事件(S57.09.10最二小判)

  • 【要点】ストライキを批判する社長のメッセージは、不当労働行為(支配介入)になるか?
  • 【結論】なる。使用者の『言論の自由』も、組合の団結を弱めるような批判や攻撃に及ぶ場合は制限される
使用者の言論は、憲法21条の保障する【 1 】に属するものであるが、その行使は、憲法28条の保障する労働者の【 2 】を侵害してはならないという制約を受ける。使用者の言論が労働組合法7条3号の【 3 】に当たるか否かは、言論の内容、発表の手段・方法、発表の時期、発表者の地位・身分及び当該言論が組合員に与える影響等を【 4 】判断すべきであり、その言論が組合員に【 5 】を与え、組合の組織、運営に影響を及ぼすような場合には、【 3 】に該当する。本件社長声明文は、組合幹部を誹謗し、組合活動を否定するとともに、組合員に対しストライキへの参加を思いとどまるよう促す内容であり、組合員の【 6 】を動揺させ、組合運営に支障を生じさせるものであったから、使用者による【 3 】に当たると解するのが相当である。

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丸島水門事件(S50.04.25最三小判)

  • 【要点】会社が行うロックアウトが「正当な争議行為」として認められるか(=賃金を払わなくていいか)
  • 【結論】ロックアウトが正当なものなら、使用者に賃金支払い義務はない(労働者も賃金を請求する権利はない)
労働者の労務の受領を【 1 】するいわゆるロックアウトは、使用者の争議行為の一態様であるから、それが正当な争議行為として是認されるかどうかは、個々の具体的な労働争議における労使間の交渉態度や経過、組合側の争議行為の態様、それによって使用者が受ける打撃の程度等の諸事情を総合考慮し、【 2 】から、労働者側の争議行為に対する【 3 】として相当であるか否かによって判断すべきである。そして、このような【 4 】が認められる場合には、当該ロックアウトは正当な争議行為となり、使用者はロックアウト期間中における対象労働者に対する【 5 】を負わないものと解するのが相当である。

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東芝労働組合小向支部事件(H19.02.02最二小判)

  • 【要点】組合脱退を禁じる合意=有効?
  • 【結論】無効。組合脱退の自由は保障され、脱退を許さない合意は無効
労働組合の組合員は、その意思により組合員としての地位を離れる自由、すなわち【 1 】を有するものと解される。ところで、本件付随合意は、労働者が当該労働組合から【 2 】を行使しないことを会社に対して約したものであり、【 1 】を制限する内容を含むものである。
確かに、本件付随合意は労働者と会社との間で成立したものであり、その効力は原則として当事者間において生ずるにとどまるが、労働組合との関係においてまで脱退の効力を否定すべき特別の根拠は認められない。
また、労働組合が組合員に対して【 3 】を有し、組合員が組合活動への参加や組合費の納付義務を負うことが許されるのは、組合員に【 1 】が保障されていることを前提とするものである。したがって、【 2 】を一切行使させず、脱退の効力そのものを生じさせないとする本件付随合意の部分は、【 1 】という重要な権利を奪い、組合の統制への【 4 】を強いるものであって、公序良俗に反し無効である。
よって、本件付随合意に違反したことを理由に、当該脱退の効力を否定することはできない。

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日本メール・オーダー事件(S59.05.29最三小判)

  • 【要点】併存組合で一時金を片方組合員のみ支給=不当労働行為?
  • 【結論】片方の組合が不利となる条件を提示し、それを拒否したことでの不利益取扱いは不当労働行為に該当
本件において使用者は、一時金の支給に関する【 1 】に際し、少数派組合である分会が受け入れることのできない前提条件を提示し、しかも分会がこれを受諾しないであろうことを予測し得たにもかかわらず、あえてこれに固執した。その結果、分会は【 1 】を妥結することができず、分会所属組合員は一時金の支給を受けられないこととなったが、分会の受諾拒否は理由のないものではなく、その不利益は専ら使用者の提示条件に起因するものである。
他方、多数派組合は当該前提条件を受諾して労働協約を成立させたため、両組合の組合員間に一時金支給の有無という差異が生じることとなり、少数派組合である分会の組合員が不利益を受ければ、その組織に動揺を生じさせ、組織力を【 2 】させることは容易に予測し得た。
にもかかわらず、使用者が前提条件に固執したことは、かかる状況を利用して分会及びその組合員に不利益を甘受させ、分会の組織を【 2 】させようとする意図を有していたとの評価を免れない。
したがって、使用者の行為は、分会に所属することを理由として組合員を差別的に取り扱い、あわせて労働組合の運営に支配介入するものとして、労働組合法7条1号及び3号に該当する【 3 】に当たる。

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池上通信機事件(S63.07.19最三小判)

  • 【要点】無許可の社内施設(食堂)組合集会→会社の使用拒否は不当労働行為?
  • 【結論】原則適法。施設管理権は使用者にあり、特段事情なければ使用拒否OK
企業施設は本来、企業が【 1 】ためのものであって、労働組合又は組合員であるからといって、【 2 】当然にこれを利用する権限を有するものではなく、また、使用者が労働組合又は組合員による組合活動のための施設使用を【 3 】を負うものでもない。このことは、当該組合が企業内組合であり、また組合活動のために施設使用の必要性が大きい場合であっても異ならない。
このように解することは、労働組合法が使用者による労働組合への経費援助等を【 4 】として禁止し、最小限の広さの事務所の供与等のみを例外的に許容している趣旨にも適合する。
したがって、労働組合又は組合員による企業施設の利用関係は、労働安全衛生法70条に基づく体育活動やレクリエーション等のための施設使用とは基本的に性質を異にするものというべきである。
そして、使用者は、企業目的に適合するよう企業施設の利用を【 5 】として確立するとともに、企業目的の達成に支障を生じさせ、又は企業秩序を乱す施設使用行為については、これを禁止又は制限し、違反者を就業規則違反として懲戒処分に付するなどにより、【 6 】として規制・排除することができる。

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山形大学不当労働行為救済命令取消請求事件(R04.03.18最二小判)

  • 【要点】合意見込みない事項でも労働委員会の誠実交渉命令は適法?
  • 【結論】適法。合意困難でも誠実交渉義務があり、団交応諾命令は有効
労働委員会は、救済命令制度の趣旨である不当労働行為によって生じた侵害状態を除去、是正し、正常な【 1 】の迅速な回復、確保を図るという目的に由来する限界を逸脱しない限り、その内容の決定について【 2 】を有し、その行使が著しく不合理で濫用に当たらない限り、違法とされない。
労働組合法7条2号により、使用者は【 3 】団体交渉を拒否してはならず、必要に応じて主張の論拠を説明し、資料を提示するなどして誠実に団体交渉に応ずべき義務(誠実交渉義務)を負い、これに違反することは不当労働行為に当たる。
使用者が誠実交渉義務に違反した場合、労働組合は十分な説明や資料の提示を受けられず、誠実な交渉を通じた労働条件等獲得の機会を失い、【 1 】が害されるが、その後誠実に交渉に応ずるに至れば、この侵害状態は除去、是正され得る。

したがって、誠実交渉義務違反がある場合に、誠実に団体交渉に応ずべき旨を命ずる誠実交渉命令を発することは、一般に救済命令制度の趣旨目的に照らして是認される範囲内にある。
団体交渉事項について【 4 】場合であっても、使用者が誠実交渉義務を尽くしていないときは、その後誠実に交渉に応ずることで、労働組合は説明や資料の提示を受け、交渉力の回復や労使間の【 5 】が図られるから、誠実交渉命令は侵害状態の是正と【 1 】の回復に資する。

よって、【 4 】ことをもって、誠実交渉命令が救済命令制度の限界を逸脱するものということはできず、また実現可能性や救済の必要性を欠くものでもないから、労働委員会は誠実交渉命令を発することができる。

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弘南バス事件(S43.12.24最三小判)

  • 【要点】平和義務違反の争議行為を理由に懲戒処分できるか
  • 【結論】平和義務違反は契約上の債務不履行にすぎず、企業秩序の侵犯には当たらないため、懲戒処分はできない。
(1) 平和義務に違反する争議行為は、その平和義務が労働協約に内在するいわゆる【 1 】である場合においても、また、いわゆる絶対的平和義務条項に基づく平和義務である場合においても
(2) これに違反する争議行為は、たんなる【 2 】であつて、これをもつて、前記判例にいう【 3 】にあたるとすることはできず、また、個々の組合員がかかる争議行為に参加することも、労働契約上の債務不履行にすぎないものと解するのが相当である。
(3) 使用者は、労働者が平和義務に違反する争議行為をし、またはこれに参加したことのみを理由として、当該労働者を【 4 】ものといわなければならず

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新潟精神病院事件(S39.08.04最三小判)

  • 【要点】精神病院職員の争議行為はどこまで正当性を持つか
  • 【結論】精神病院の従業員が争議行為をしても、治療に支障が生じただけでは直ちに正当性を失わないが、生命・身体の安全を害する行為は許されないとした。
しかしながら、病院、診療所などの医療施設に勤務する医師、薬剤師、看護婦等といえども、現行法上、団結し、団体交渉を行い、それが行き詰つた場合、所定の手続をふんだうえで、平常の業務を放棄する【 1 】のは、疑いを容れないところであり、また、これら従業員の平常の業務が患者の治療、投配薬、治療等の補助であることも、明らかである。そして、以上のことは、精神病院においても、異なるところはない。従つて、精神病院の従業員が争議行為をしたことにより、患者の治療に支障を来たす事態が発生したとしても、ただそれだけの理由で、争議行為が直ちに【 2 】とは認め得ないものといわなければならない。 さればといつて、【 3 】、患者の病状に相当の悪影響を及ぼすような行為は、【 4 】、争議行為としてもなし得ないこと、条理上、当然である。

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御國ハイヤー事件(H04.10.02最二小判)

  • 【要点】非組合員による営業車の運行阻止はどこまで許されるか
  • 【結論】タクシー会社のストライキで非組合員による営業車の運行を実力で阻止する行為は、説得の範囲を超えており、正当な争議行為とは認められないとした。
(1) ストライキは必然的に企業の業務の正常な運営を阻害するものではあるが、その本質は労働者が労働契約上負担する【 1 】にあり、その手段方法は労働者が団結してその持つ労働力を使用者に利用させないことにあるのであって、不法に【 2 】あるいはその財産に対する支配を阻止するような行為をすることは許されず、これをもって正当な争議行為と解することはできないこと
(2) そして、右の理は、非組合員等により操業を継続してストライキの実効性を失わせるのが容易であると考えられるタクシー等の運行を業とする企業の場合にあっても基本的には異なるものではなく、労働者側が、ストライキの期間中、非組合員等による営業用自動車の運行を阻止するために、【 3 】、当該自動車等を労働者側の【 4 】などの行為をすることは許されず、右のような自動車運行阻止の行為を正当な争議行為とすることはできない

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日本原子力研究所事件(S58.06.13最二小判)

  • 【要点】ロックアウトが正当と認められる要件は何か
  • 【結論】労使間の勢力の均衡回復のための対抗防衛手段として相当と認められない限り、使用者のロックアウトは正当な争議行為として是認されないとした。
思うに、個々の具体的な労働争議の場において、労働者の争議行為により使用者側が【 1 】ような場合には、【 2 】に照らし、労使間の勢力の均衡を回復するための【 3 】を認められる限りにおいては、使用者の争議行為も正当なものとして是認されると解すべきであり、使用者のロツクアウトが正当な争議行為として是認されるかどうかも、右に述べたところに従い、個々の具体的な労働争議における労使間の交渉態度、経過、組合側の争議行為の態様、それによつて使用者側の受ける打撃の程度等に関する具体的諸事情に照らし、衡平の見地から見て労働者側の争議行為に対する対抗防衛手段として相当と認められるかどうかによつてこれを決すべく、このような相当性を認めうる場合には、使用者は、正当な争議行為をしたものとして、右ロツクアウト期間中における対象労働者に対する【 4 】を免れるものというべきである

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第一ハイヤーロックアウト事件(S52.02.28最二小判)

  • 【要点】ロックアウトの相当性は継続中も必要とされるか
  • 【結論】組合が弱体化し会社の経営が好転するなど情勢が変化した後もロックアウトを継続することは、対抗防衛手段としての相当性を欠き違法になるとした。
(1) そして、このような【 1 】は、その【 2 】、これを継続するについても必要であると解すべきことは、当然といわなければならない。
(2) 組合はその【 3 】のに対し、上告会社は組織の大きくなつたD組合の組合員及び非組合員によつて車両数も次第に増やして平常に近い営業を行い、経営内容も著しく改善されるなど客観情勢は上告会社にきわめて有利に変化していたのであるから、車検証、エンジンキーを返還しないなど組合に種々非難されるべき点があることを考慮しても、本件ロツクアウトは前同日以降【 4 】

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大成観光事件(S57.04.13最三小判)

  • 【要点】就業時間中のリボン闘争は正当な組合活動か
  • 【結論】就業時間中に行われた本件リボン闘争は、組合の正当な行為には当たらない。
(1) 本件リボン闘争は、主として、結成後3か月の参加人組合の内部における組合員間の【 1 】、団結強化への士気の鼓舞という効果を重視し、同組合自身の体造りをすることを目的として実施されたものであるというのである。
(2) そうすると、原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて、本件リボン闘争は【 2 】であって参加人組合の【 3 】とした原審の判断は、結論において正当として是認することができる。

労災・公務災害に関する判例

労災・公務災害に関する判例は以下のとおりです。

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熊本地裁八代支部公務災害事件 (S51.11.12最二小判)

  • 【要点】業務に起因する負傷等と認められるには?
  • 【結論】業務と負傷等の間に相当因果関係があることが必要
国家公務員災害補償法にいう「職員が公務上死亡した場合」とは、職員が公務に基づく負傷又は疾病に起因して死亡した場合をいい、右負傷又は疾病と公務との間には【 1 】のあることが必要であり、その負傷又は疾病が【 2 】となって死亡事故が発生した場合でなければならない、と解すべきである。

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高田建設従業員事件 (H元.04.11最三小判)

  • 【要点】第三者災害で、過失相殺と労災給付控除の順序は?
  • 【結論】損益相殺(控除)と過失相殺の先後が重要で、結論が変わり得る(試験で狙われやすい)
労災保険法に基づく保険給付の原因となった事故が【 1 】によって生じ、当該第三者が損害賠償責任を負う場合において、被災労働者に過失があるときは、損害賠償額の算定に当たり、その過失割合を斟酌すべきである。
この場合、同一の事由による損害について賠償額を定めるに当たっては、まず損害額から【 2 】を行い、その残額から【 3 】を控除する方法によるのが相当である。
けだし、労災保険法12条の4は、【 1 】によって生じた事故について、政府の保険給付と第三者の損害賠償義務とが【 4 】の関係にあり、同一損害についての【 5 】を認めない趣旨を明らかにしており、政府が保険給付をした場合には、受給権者が第三者に対して有する損害賠償請求権は、その給付の価額の限度で【 6 】と解される。
そして、被災労働者に過失がある場合、第三者に対する損害賠償請求権自体が、すでに【 7 】の額に限られるのであるから、国に移転する損害賠償請求権も、【 7 】の額を意味すると解するのが文理上自然であり、法の趣旨にも合致する。

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浜松労基署長(雪島鉄工所)事件 (S58.10.13最一小判)

  • 【要点】賃金請求権がない場合でも労災保険給付の対象となる?
  • 【結論】賃金請求権の有無と労災保険給付の要件は別(給付は認められる)
労災保険法に規定する休業補償給付は、労働者が業務上の傷病により療養のため【 1 】の状態にあり、かつ【 2 】場合に支給されるものである。
そして、右の要件を満たす限り、当該労働者が休日である場合や、出勤停止の懲戒処分を受けたことなどの理由により、雇用契約上【 3 】を有しない日についてであっても、休業補償給付は支給されると解するのが相当である。

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姫路労働基準監督署長事件 (H09.01.23最一小判)

  • 【要点】労災の特別加入、労働者を使わない業務も対象?
  • 【結論】対象外。保険関係は無限定に広がらない
労災保険法の事業主の特別加入制度は、労働者について成立している労災保険の保険関係を前提として、その保険関係上、【 1 】とみなすことにより、当該事業主に同法を適用する制度である。
したがって、特別加入によって事業主が労災保険の適用を受けるのは、【 2 】に係る業務の範囲に限られる。
本件において、事業主Aは、土木工事については労働者を使用していたものの、重機の賃貸業務については、労働者を使用することなく、請負工事とは独立して行っていた。このような場合、特別加入の承認によって成立する保険関係は、労働者を使用して行われる建設事業に限られ、【 3 】重機賃貸業務については、保険関係が成立しているとはいえない。
よって、【 3 】業務に起因する死亡等については、労災保険給付の対象となる余地はなく、当該死亡を業務上のものと認めることはできない

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フォーカスシステムズ事件 (H27.03.04最大判)

  • 【要点】遺族補償年金等の給付と民事損害賠償の併給調整(損益相殺的調整)の方法
  • 【結論】特段の事情がない限り、損害の元本から労災給付分を差し引く(遅延損害金から優先的に差し引く従来の判例を変更)
遺族補償年金は、労働者の死亡によって生じた遺族の【 1 】を填補することを目的とする保険給付であり、法令に基づき、定められた額が定期的に支給される制度である。
被害者が不法行為により死亡し、その相続人が損害賠償請求権を取得するとともに、遺族補償年金の支給を受け、又は支給を受けることが確定した場合には、当該年金は、【 1 】による損害を填補するものであって、逸失利益等の【 2 】と同一性質を有し、【 3 】関係に立つ。
したがって、損害賠償額の算定に当たっては、遺族補償年金と、その填補対象である【 2 】の元本との間で、【 4 】を行うべきであり、遅延損害金との関係で優先的に控除するものではないと解するのが相当である。
また、遺族補償年金は、その制度趣旨に照らせば、特段の事情がない限り、不法行為時に損害が填補されたものと法的に評価して【 4 】を行うことが、公平の見地から相当である。

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行橋労基署長(テイクロ九州)事件(H28.07.08最大判)

  • 【要点】会社関与の飲み会後の移動中事故は業務?
  • 【結論】会社の要請・支配管理が強ければ業務災害になり得る
本件において労働者Bは、会社の【 1 】に密接に関連する歓送迎会に参加しないわけにはいかない状況に置かれ、自己の業務を【 2 】してこれに途中参加し、歓送迎会終了後に業務を再開するため、本件車両を運転して事業場に戻る途中で事故に遭ったものである。
またその際、Bは、研修生らを宿舎まで送っており、当該送迎が【 3 】に基づくものとはうかがわれないこと等を考慮しても、【 4 】にあったと認めるのが相当であり、事故と運転行為との間には【 5 】が認められる。
したがって、本件事故による死亡は、労災保険法及び労働基準法にいう【 6 】による災害に該当する。

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玉名労働基準監督署長事件(S55.03.27最一小判)

  • 【要点】派生した神経症状を含む障害等級の認定方法
  • 【結論】機能障害と派生した神経症状は包括して1個の障害と評価し、等級の繰上げはしない。
上告人の身体障害について労働者災害補償保険法施行規則別表第一所定の障害等級を認定するにつき、上告人の右膝関節部における機能障害とこれより【 1 】とを【 2 】と評価し、その等級は前者の障害等級によるべく同規則一四条三項の規定により【 3 】べきものではないとした原審の判断は、正当として是認することができる。

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地公災基金大阪府支部長(市立中学校教諭)事件(H29.03.21最三小判)

  • 【要点】遺族補償年金の夫にだけ年齢要件を課す規定は憲法14条1項に違反するか
  • 【結論】妻の置かれている社会的状況に鑑みれば合理的な理由を欠くとはいえず、憲法14条1項に違反しない。
地方公務員災害補償法の定める遺族補償年金制度は、【 1 】の趣旨を実現するために設けられた【 2 】の性格を有する制度というべきところ、その受給の要件を定める地方公務員災害補償法三二条一項ただし書の規定は、妻以外の遺族について一定の年齢に達していることを受給の要件としているが、男女間における生産年齢人口に占める労働力人口の割合の違い、平均的な賃金額の格差及び一般的な雇用形態の違い等からうかがえる【 3 】に鑑み、妻について一定の年齢に達していることを受給の要件としないことは、Xに対する不支給処分が行われた当時においても【 4 】。

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地公災基金東京都支部長(町田高校)事件(H08.01.23最三小判)

  • 【要点】発症後も勤務を続けざるを得なかった場合の公務起因性
  • 【結論】安静が困難で公務に従事せざるを得なかった経過は、公務に内在する危険の現実化であり公務上の死亡に当たる。
右事実関係の下においては、Aが四月一七日の午後四時三五分に心筋こうそくにより死亡するに至ったのは、労作型の不安定狭心症の発作を起こしたにもかかわらず、【 1 】で、引き続き公務に従事せざるを得なかったという、【 2 】ことによるものとみるのが相当である。そうすると、Aの死亡原因となった右心筋こうそくの発症と公務との間には【 3 】があり、Aは【 4 】ものというべきであるとした原審の判断は、正当として是認することができる。

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倉敷労基署長事件(S49.09.02最一小判)

  • 【要点】職場での暴行による死亡に業務起因性が認められるか
  • 【結論】本人が相手を挑発した一連の行為は業務に随伴・関連する行為とはいえず、業務起因性は認められない。
亡Bの右一連の行為は、全体としてみれば、その本来の業務に含まれるものといえないことはもちろん、それに【 1 】ということもできず、また【 2 】と解することもできない。それゆえ、亡Bの死亡がその【 3 】ものということはできないのであって、同人の死亡は【 4 】に当たらないとした原審の認定判断は、正当として是認することができる。

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十和田労基署長事件(S59.05.29最三小判)

  • 【要点】通勤途上の災害はどのような場合に業務上と認められるか
  • 【結論】通勤途上の災害は、専用交通機関の利用や途中の業務予定など事業主の支配下にあったと認める特別の事情がなければ業務上とはいえないとした。
労働者が労働契約に基づき【 1 】において当該災害が発生したことが必要であると解するのが相当である。そして、通勤途上において発生した災害は、労働者が、【 2 】、又は【 3 】等、労働者が通勤途上においても【 4 】がある場合を除き、業務上の事由によるものということはできないと解すべきである

労働時間・休憩に関する判例

労働時間・休憩に関する判例は以下のとおりです。

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大星ビル管理事件 (H14.02.28最一小判)

  • 【要点】仮眠・待機(不活動時間)は労働時間?
  • 【結論】解放が保障されず即応義務があるなら労働時間(不活動でもカウント)
労働基準法32条にいう労働時間とは、労働者が使用者の【 1 】に置かれている時間をいい、実作業に従事していない仮眠時間であっても、その該当性は、当該時間において労働者が【 1 】に置かれていたと評価できるか否かにより、客観的に定まる。
不活動仮眠時間において、実作業に従事していないという一事をもって、直ちに使用者の【 1 】から離脱しているということはできず、【 2 】が保障されている場合に限り、【 1 】に置かれていないものと評価される。

したがって、不活動仮眠時間であっても、【 2 】が保障されていない場合には、労基法上の労働時間に当たるというべきであり、当該時間において【 3 】が義務付けられていると評価される場合には、労働者は引き続き使用者の【 1 】に置かれていると解される。

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三菱重工長崎造船所事件 (H12.03.09最一小判)

  • 【要点】更衣・準備体操は労働時間?
  • 【結論】義務付け・不可欠なら労働時間(指揮命令下)
労働基準法32条にいう労働基準法上の労働時間とは、労働者が【 1 】時間をいうものであり、当該時間に該当するか否かは、労働者の行為が【 1 】ものと評価できるかどうかにより【 2 】ものであって、労働契約、就業規則又は労働協約の定めのいかんによって決定されるものではない。
そして、労働者が、就業を命じられた【 3 】を、使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされて事業所内において行う場合には, たとえそれが【 4 】に行われるものであっても、特段の事情のない限り、【 5 】と評価することができ、その行為に要した時間が【 6 】必要と認められる限り, 労働基準法上の労働時間に該当すると解するのが相当である。

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大林ファシリティーズ事件(H19.10.19最二小判)

  • 【要点】住込管理員の所定外・休日の断続業務=労働時間?
  • 【結論】使用者の指揮命令下の業務は労働時間(休日も指示業務のみ対象)
労働基準法32条にいう労働時間とは、労働者が使用者の【 1 】に置かれている時間をいい、実作業に従事していない【 2 】であっても、当該時間において労働者が使用者の【 1 】に置かれていたものと【 3 】評価できるか否かによって、労働時間該当性は定まる。そして、【 2 】においても、労働からの解放が保障されていない場合には、使用者の【 1 】にあるものと評価され、労基法上の労働時間に当たるというべきである。
本件において、平日の午前7時から午後10時までの時間については、住込み管理員が【 4 】に従事していない時間を含め、使用者の【 1 】に置かれていたものと認められ、労働時間に該当する。一方、土曜日については、使用者が1人体制での執務を明確に指示していたことなどから、実際に業務に従事した1名のみが労働時間に算入されるとされ、日曜日及び祝日については、管理員室の照明の点消灯やごみ置場の開閉等、使用者が明示又は黙示に指示した業務に【 5 】時間に限り、労働時間に該当すると解される。

安全配慮義務違反に関する判例

安全配慮義務違反に関する判例は以下のとおりです。

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川義事件 (S59.0410最三小判)

  • 【要点】宿直中の社員が強盗に襲われた場合、会社に安全配慮義務違反(損害賠償責任)はあるか?
  • 【結論】ある。防犯設備が不十分だったり、一人の宿直で身を守るための教育をしていないなら、会社の責任になる
雇用契約において、使用者は賃金支払義務にとどまらず、労働者が使用者の指定した場所・設備の下で労務を提供する過程において、その生命及び身体等を危険から保護するよう配慮すべき【 1 】を負うものと解される。この【 1 】の具体的内容は、労働者の職種、労務内容、【 2 】等の具体的状況に応じて定まる。

使用者は、盗賊等が容易に侵入できないような物的防犯設備を設けること、また万一侵入があった場合に危害を免れるための設備や体制を整えること、さらにそれが困難であれば、宿直員の増員や十分な安全教育を行うことによって、労働者の【 3 】よう配慮すべき義務を負う。

にもかかわらず、防犯設備が不十分であり、盗難等の危険が【 4 】できたにもかかわらず、一人宿直体制の見直しや安全教育等の措置を講じていなかった場合には、【 1 】の不履行が認められ、その結果発生した強盗殺害等の事故については、会社は損害賠償責任を負うと解される。

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陸上自衛隊八戸車両整備工場事件(S50.02.25最三小判)

  • 【要点】国は公務員に対して「安全配慮義務」を負うか?
  • 【結論】負う。安全配慮義務は「特別な社会的接触の関係に入った」当事者の間に、相手方に対して「信義則上負う義務」として認められる(国に限らず当然民間企業も負う)
国は、公務員に対し、公務遂行のために設置・管理すべき場所、施設又は器具等の管理や、公務員が国又は上司の指示の下に遂行する公務の管理にあたり、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務、すなわち【 1 】を負うものと解すべきである。この【 1 】の具体的内容は、公務員の職種、地位及び当該具体的状況等に応じて異なるが、国が不法行為規範の下で私人に対してのみ生命・健康を保護すべき義務を負い、公務員に対してはいかなる場合にも【 1 】を負わないと解することはできない。【 1 】とは、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において、当該法律関係の【 2 】として、相手方に対して【 3 】として一般に認められるべきものであり、国と公務員との関係においても別異に解すべき理由はない。

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電電公社帯広電報電話局事件(S61.03.13最一小判)

  • 【要点】業務命令の特殊検診拒否→懲戒処分有効?
  • 【結論】有効。健康管理上必要で合理的な検診命令は有効で、違反への戒告も適法
業務命令とは、使用者が労働契約に基づき、労働者に対して業務遂行のために行う【 1 】であり、その根拠は、労働者が自己の【 2 】を一定の範囲で使用者に委ねることを約した労働契約にある。したがって、使用者が業務命令を発することができるかどうかは、当該事項が労働契約により労働者が【 3 】した範囲内にあるかによって定まる。

また、合理的な内容を有する就業規則は、【 4 】の有無にかかわらず労働契約の内容となり、その規定により労働者が一定の事項につき業務命令に服すべき義務を負う場合には、これも労働契約上の義務となる。

そして、要管理者に対する健康管理従事者の指示は、健康の早期回復という目的に照らして【 5 】が認められる限り、精密検診を受診すべき病院や医師、実施時期等を含めて行うことができる。
したがって、頸肩腕症候群に関する総合精密検診の受診を命じた本件業務命令は有効であり、これを拒否した行為は就業規則所定の懲戒事由に該当し、戒告処分も【 6 】を欠くものではなく、適法である。

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三菱重工業神戸造船所事件(H03.04.11最一小判)

  • 【要点】元請企業は下請労働者に対して安全配慮義務を負うか
  • 【結論】設備等を用いさせ事実上の指揮監督下で稼働させた元請は、信義則上、安全配慮義務を負う。
右認定事実によれば、上告人の下請企業の労働者が上告人の神戸造船所で労務の提供をするに当たっては、いわゆる【 1 】として、上告人の管理する設備、工具等を用い、事実上上告人の【 2 】を受けて稼働し、その作業内容も上告人の従業員であるいわゆる本工とほとんど同じであったというのであり、このような事実関係の下においては、上告人は、下請企業の労働者との間に【 3 】に入ったもので、【 4 】、右労働者に対し【 5 】を負うものであるとした原審の判断は、正当として是認することができる。

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林野庁高知営林署事件(H02.04.20最二小判)

  • 【要点】振動障害と国の安全配慮義務の内容
  • 【結論】継続使用を前提とした結果回避義務は社会通念上相当と認められる措置で足り、安全配慮義務違反はない。
(1) そこで、チエンソー等の継続使用を前提として【 1 】のための注意義務を検討すると、その注意義務は、チエンソー等は新たに採用された新しい形態の機械器具であり、国の内外の専門家の間でも被害発生の点につき十分な研究がなされていなかったなどの諸事情を勘案すれば、前述したところから明らかなように、【 2 】を講ずれば足りると考えられるのであり、この点については前述したとおり振動障害の発生を防止するため各種の措置が講じられてきたのである。
(2) 林野庁としてはその置かれた諸条件のもとにおいて、結果回避のための努力を尽くしていたと認められるのである。したがって、被上告人において【 3 】に違反するところはなく、【 4 】による損害賠償責任はこれを否定せざるをえないのである。

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国・エーアンドエーマテリアル等事件(R03.05.17最一小判)

  • 【要点】石綿規制権限の不行使の違法性と、労働者でない者の保護
  • 【結論】安衛法57条は労働者でない者も保護する趣旨であり、規制権限の不行使は国賠法1条1項の適用上違法。
(1) 同条は、健康障害を生ずるおそれのある物についてこれらを表示することを義務付けることによって、その物を取り扱う者に健康障害が生ずることを防止しようとする趣旨のものと解されるのであって、上記の物を取り扱う者に健康障害を生ずるおそれがあることは、当該者が安衛法2条2号において定義された労働者に該当するか否かによって変わるものではない。また、安衛法57条は、これを取り扱う者に健康障害を生ずるおそれがあるという【 1 】であり、その物を取り扱うことにより危険にさらされる者が労働者に限られないこと等を考慮すると、所定事項の表示を義務付けることにより、その物を取り扱う者であって【 2 】趣旨のものと解するのが相当である。
(2) (4)複数の者がいずれも被害者の損害をそれのみで惹起し得る行為を行い、そのうちのいずれの者の行為によって損害が生じたのかが不明である場合には、被害者の保護を図るため公益的観点から規定された【 3 】の適用により、【 4 】され、上記の者らが連帯して損害賠償責任を負うこととなるところ

労働者性・使用者性に関する判例

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藤沢労基署長(大工負傷)事件(H19.06.28最一小判)

  • 【要点】一人親方の大工は労基法・労災保険法上の労働者か
  • 【結論】指揮監督下の労務提供とはいえず、報酬も仕事の完成に対するものであるため、労働者に当たらない。
以上によれば、上告人は、前記工事に従事するに当たり、Aはもとより、Bの【 1 】の下に労務を提供していたものと評価することはできず、Bから上告人に支払われた報酬は、【 2 】に対して支払われたものであって、【 3 】として支払われたものとみることは困難であり、上告人の自己使用の道具の持込み使用状況、Bに対する【 4 】の程度等に照らしても、上告人は労働基準法上の労働者に該当せず、【 5 】上の労働者にも該当しないものというべきである。

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CBC管弦楽団事件(S51.05.06最一小判)

  • 【要点】放送出演契約の楽団員は労働組合法上の労働者といえるか
  • 【結論】会社が一方的に出演を求め得る関係と、報酬が演奏労務自体の対価とみられる事情から、自由出演契約下の楽団員も労組法上の労働者にあたると判断された。
楽団員は、演奏という特殊な労務を提供する者であるため、必ずしも会社から日日一定の時間的拘束を受けるものではなく、出演に要する時間以外の時間は事実上その自由に委ねられているが、右のように、会社において必要とするときは随時その一方的に指定するところによつて楽団員に出演を求めることができ、楽団員が原則としてこれに従うべき基本的関係がある以上、たとえ会社の都合によつて現実の出演時間がいかに減少したとしても、楽団員の演奏労働力の処分につき会社が【 1 】を有しないものということはできない。また、自由出演契約に基づき楽団員に支払われる出演報酬のうち契約金が不出演によつて減額されないことは前記のとおりであるが、楽団員は、いわゆる有名芸術家とは異なり、演出についてなんら裁量を与えられていないのであるから、その出演報酬は、演奏によつてもたらされる芸術的価値を評価したものというよりは、むしろ、【 2 】であるとみるのが相当であつて、その一部たる契約金は、楽団員に生活の資として一応の安定した収入を与えるための【 3 】を有するものと認めるべきである。 以上の諸点からすれば、楽団員は、自由出演契約のもとにおいてもなお、会社に対する関係において労働組合法の適用を受けるべき【 4 】と解すべきである

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阪神観光事件(S62.02.26最一小判)

  • 【要点】楽団員に対し会社は労組法上の使用者といえるか
  • 【結論】楽団員が会社の営業組織に組み入れられ、演奏料が労務提供の対価とみられる場合、会社は労働組合法7条の使用者に当たるとした。
バンドマスターであるG及びIも含めて両楽団の楽団員は、グループで年間を通じ被上告人の経営するDに必要な楽団演奏者としてその【 1 】、Dの営業に合わせ被上告人の指定する時間にその包括的に指示する方法によつて長年月継続的に演奏業務に従事してきたものであり、また、被上告人から支払われる演奏料は楽団演奏という【 2 】とみられるのであつて、これらの諸点に照らせば、両楽団の楽団員は対価を得てその【 3 】、被上告人は右演奏労働力に対する【 4 】を有していたものというべきである。そうすると、被上告人は、G及びIを含む両楽団の楽団員に対する関係において労働組合法七条にいう使用者に当たると解するのが相当である。

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国・中労委(新国立劇場運営財団)事件(H23.04.12最三小判)

  • 【要点】オペラ公演の合唱団員は労組法上の労働者といえるか
  • 【結論】出演基本契約の内容の一方的決定や指揮監督、労務対価的な報酬支払という事実関係から、合唱団員は財団との関係で労組法上の労働者にあたるとされた。
(1) 出演基本契約は,上記法人が,【 1 】の結果一定水準以上の歌唱技能を有すると認めた者を,原則として契約期間の全ての公演に出演することが可能である合唱団員として確保することにより,上記各公演を【 2 】を目的として締結されていた。
(2) 合唱団員は,各公演及びその稽古につき,上記法人の指定する日時,場所において,その指定する演目に応じて歌唱の労務を提供し,歌唱技能の提供の方法や提供すべき歌唱の内容について上記法人の選定する【 3 】を受け,稽古への参加状況について【 4 】。

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国・中労委(INAXメンテナンス)事件(H23.04.12最三小判)

  • 【要点】業務委託の住宅設備修理受託者は労組法上の労働者か
  • 【結論】会社による業務管理や契約内容の一方的決定、級に応じた報酬算定方法などの事実関係のもとで、受託者は会社との関係で労組法上の労働者にあたるとされた。
(1) 上記会社が行う住宅設備機器の修理補修等の業務の大部分は,能力,実績,経験等を基準に【 1 】等の下で管理され全国の担当地域に配置された上記受託者によって担われており,その【 2 】。
(2) 上記受託者の報酬は,上記会社による個別の業務委託に応じて修理補修等を行った場合に,上記会社があらかじめ決定した顧客等に対する請求金額に上記会社が当該受託者につき決定した【 3 】,これに時間外手当等に相当する金額を加算する方法で支払われていた。
(3) 上記受託者は,上記会社が指定した担当地域内においてその依頼に係る顧客先で修理補修等の業務を行い,原則として業務日の午前8時半から午後7時まで上記会社から発注連絡を受け,業務の際に上記会社の【 4 】,業務終了時に報告書を上記会社に送付するものとされ,作業手順等が記載された各種マニュアルに基づく業務の遂行を求められていた。

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国・中労委(ビクターサービスエンジニアリング)事件(H24.02.21最三小判)

  • 【要点】出張修理の業務委託先は労組法上の労働者といえるか
  • 【結論】独立の事業者としての実態を備えると認めるべき特段の事情の有無について十分に審理を尽くさず労働者性を否定した原審の判断には違法があるとされた。
(1) 【 1 】を備えていると認めるべき特段の事情の有無について十分に審理を尽くすことなく,上記会社との関係において労働組合法上の労働者に当たらないとした原審の判断には,違法がある。
(2) 上記受託者に支払われる委託料は,形式的には【 2 】で支払われているが,上記受託者は1日当たり通常5件ないし8件の出張修理業務を行い,その最終の顧客訪問時間は午後6時ないし7時頃になることが多く,委託料の額が修理する機器や修理内容に応じて【 3 】。
(3) 上記受託者は,特別な事情のない限り上記会社によって割り振られた出張修理業務を【 4 】上,業務委託契約の存続期間は1年間で,上記会社から申出があれば更新されないものとされている。

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油研工業事件(S51.05.06最一小判)

  • 【要点】社外工の受入会社は労組法7条の使用者にあたるか
  • 【結論】指揮監督の実態などから、社外工に対しても受入会社が労働組合法7条の使用者にあたるとされた。
(1) 参加人会社に受け入れられた社外工は、同会社従業員の勤務時間と同一時間事実上拘束され、同会社従業員と同一の設計室で、同会社の用具等を用い、同会社職制の【 1 】のもとで、同会社従業員と【 2 】しており、その間それぞれ所属の外注業者から作業や勤務等につき指示を受けることは全くなかつた。しかし、社外工には、参加人会社の就業規則は適用されず、また、同会社から有給休暇や退職金を与えられることもなかつた。
(2) 右のような事実関係のもとにおいては、たとえ被上告人ら三名に対し参加人会社の就業規則が適用されていなくても、両者の間には労働組合法の適用を受けるべき【 3 】ものとして、参加人会社は被上告人ら三名との関係において同法七条にいう【 4 】と解するのが相当である。

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国・人事院(経済産業省職員)事件(R05.07.11最三小判)

  • 【要点】人事院の行政措置要求判定はどのような場合に裁量権の逸脱・濫用となるか
  • 【結論】具体的な不利益を甘受させる事情がないのに他の職員への配慮を過度に重視した人事院の判定は、裁量権の範囲を逸脱し違法であるとした。
そうすると、本件判定部分に係る人事院の判断は、本件における具体的な事情を踏まえることなく【 1 】、【 2 】ものであって、関係者の公平並びに上告人を含む【 3 】から判断しなかったものとして、【 4 】ものといわざるを得ない。 したがって、本件判定部分は、【 5 】ものとして違法となるというべきである

労働組合の組織と組合員に関する判例

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済生会中央病院事件(H01.12.11最二小判)

  • 【要点】チェック・オフと労基法24条1項、中止の不当労働行為性
  • 【結論】過半数組合との書面協定がなくても直ちに24条1項違反とはいえない。一方的な中止は支配介入に当たる。
(1) 労基法二四条一項は、労働者の生活を安定させるため、法令に別段の定めがある場合のほか、使用者が賃金の一部を控除して支払うには、「当該事業場の労働者の【 1 】」等との「【 2 】」を要するとした規定であると解される。
(2) チェック・オフについては、「当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合」との「書面による協定」という要件を満たさないものであっても、【 3 】
(3) 本件チェック・オフの中止は、支部組合を財政的に【 4 】ことを目的としたものであり、支部組合及び全済労に対する【 5 】行為であることは明らかである

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ネスレ日本(東京・島田)事件(H07.02.23最一小判)

  • 【要点】使用者はどのような場合にチェック・オフを中止すべきか
  • 【結論】チェック・オフの中止を申し入れられた使用者は直ちに中止すべきで、控除を続け組合に支払わせる救済命令は裁量権の限界を超え違法である。
(1) 使用者と労働組合との間にいわゆるチェック・オフ協定が締結されている場合であっても、使用者が有効なチェック・オフを行うためには、右協定の外に、使用者が、組合員の賃金から組合費相当額を控除し、これを労働組合に交付することにつき、【 1 】が必要であって、チェック・オフ開始後においても、組合員は使用者に対し、【 2 】、右中止の申入れがされたときには、使用者は当該組合員に対するチェック・オフを中止すべきものである
(2) 労働委員会は、救済命令を発するに当たり、その内容の決定について【 3 】を有するものであることはいうまでもないが、不当労働行為によって発生した侵害状態を除去、是正し、正常な集団的労使関係秩序の迅速な回復、確保を図るという救済命令制度の本来の趣旨、目的に由来する限界を逸脱することが許されないことも当然である。救済命令の内容の適法性が争われる場合、裁判所は、労働委員会の右裁量権を尊重すべきではあるが、その行使が右是認される範囲を超え、又は【 4 】には、当該命令を違法と判断せざるを得ない

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三井美唄炭鉱労組事件(S43.12.04最大判)

  • 【要点】労働組合の統制権は組合員の立候補の自由にどこまで及ぶか
  • 【結論】労働組合は合理的な範囲で組合員への統制権を持つが、勧告・説得の域を超えて立候補の取りやめを要求し処分することは統制権の限界を超え違法とされた。
(1) この意味において、憲法二八条による労働者の団結権保障の効果として、労働組合は、その目的を達成するために必要であり、かつ、【 1 】、その組合員に対する【 2 】である。
(2) 統一候補以外の組合員で立候補しようとする者に対し、組合が所期の目的を達成するために、立候補を思いとどまるよう、勧告または説得をすることは、組合としても、当然なし得るところである。しかし、当該組合員に対し、【 3 】、立候補を取りやめることを要求し、これに従わないことを理由に当該組合員を【 4 】がごときは、組合の統制権の限界を超えるものとして、違法といわなければならない。

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名古屋ダイハツ労組事件(S49.09.30最一小判)

  • 【要点】組合の解散決議の効力と、組合分裂の法理が使える場合
  • 【結論】規約に反する採決方法による解散決議は原則無効。旧組合は組織的同一性を失わず存続し、分裂の法理を持ち出す余地は限られる。
(1) およそ、労働組合の規約中に解散決議の採決方法につき【 1 】による旨の定めがある場合において、それ以外の採決方法によつてされた組合解散決議は、あらかじめ決議に参加する者全員がその採決方法によることを同意していたと認められるときのほかは、客観的にみてその採決方法によらざるをえないと認めるに足りるだけの【 2 】が存しないかぎり、無効であると解するのが相当である。
(2) しかし、所論のような事態が生じたとしても、一般的には、このことだけで、旧組合がいわば自己分解してしまつたと評価することはできず、むしろ、旧組合は、【 3 】を損なうことなく残存組合として存続し、新組合は、旧組合とは組織上全く別個の存在であるとみられるのが通常であつて、ただ、旧組合の内部対立によりその統一的な存続・活動が【 4 】となり、その結果旧組合員の集団的離脱及びそれに続く新組合の結成という事態が生じた場合に、はじめて、【 5 】という特別の法理の導入の可否につき検討する余地を生ずるものと解されるのである。

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国労大分地本事件(S49.09.30最一小判)

  • 【要点】労働組合の下部組織が事実上分裂した場合、資産は誰に帰属するか
  • 【結論】組合本体が統一的組織体としての機能を保持する限り、離脱者側の新組合は下部組織の資産に権利を有しないとされた。
(1) 地方本部の組合員の多数がD労組の方針に反対して集団的に離脱したため、地方本部が【 1 】ような場合においても、従前の地方本部にD労組の方針に従う組合員がなお残留し、引き続き地方本部としての団体活動を継続しているかぎりは、右残留組合員の組織する地方本部が従前の地方本部と【 2 】。
(2) すなわち、地方本部においてD労組の方針に反対する組合員の集団的離脱があり、地方本部を独立の組合としてみれば事実上の分裂を生じたかのごとき観を呈するとしても、D労組そのものが【 3 】かぎり、それは一部組合員のD労組からの集団脱退にほかならず、そうである以上、右離脱組合員又はその結成した新組合は、D労組本部の資産についてはもちろん、地方本部の資産についても、【 4 】を有するものということはできない。

団体交渉・不当労働行為に関する判例

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全逓都城郵便局事件(S51.06.03最一小判)

  • 【要点】郵便局長は服務表について団体交渉に応じる権限を持つか
  • 【結論】組合休暇の一律拒否は許されず、また交渉委員に指名された郵便局長は服務表について団体交渉に応じる権限を有するとして、いずれも不当労働行為とされた。
(1) 郵政省就業規則の定める本件組合休暇の制度が労働組合の組合活動に対する【 1 】であることは所論のとおりであるとしても、その運用基準を定めた原判示の郵政省官房人事部長通達の内容等をも勘案すれば、便宜供与であることからは直ちに、右組合休暇が、職場における労使関係が【 2 】与えられるものであり、組合の闘争によつて正常な労使関係が失われているときにはいかなる組合活動のためであつても一切これを与えないことが当然に許されるものであるとは、解しがたい。
(2) 交渉委員として指名された者は交渉事項について当然に【 3 】までをも有するものではないが、協約締結権限のない事項についてであつても交渉権限が与えられている以上、団体交渉の申入れには応じたうえ、合意が成立したときはこれを【 4 】ものであつて

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第二鳩タクシー事件(S52.02.23最大判)

  • 【要点】バックペイ命令における中間収入の取扱い
  • 【結論】中間収入を全く考慮せず全額の支払を命ずることは、労働委員会の裁量権の限度を超える。
(1) 組合活動一般に対する制約的効果は、当該労働者が解雇によって現実に受ける打撃の軽重と密接な関係をもち、再就職の難易、就職先における労務の性質、内容及び賃金額の多少等によってもおのずから異ならざるをえないものであるから、組合活動一般に対する侵害の除去という観点から【 1 】控除の要否及びその金額を決定するにあたっては、これらの諸点を勘案し、組合活動一般について生じた侵害の程度に応じ【 2 】を定めなければならないのである。
(2) 上述したところからすれば、不当労働行為による解雇に対する救済命令においてはバックペイの支払命令が不可欠なものであり、このことは解雇期間中被解雇者に中間収入があったかどうかによって影響を受けるものではないとする見解は、是認することができず、そのような見解を前提とし、中間収入の有無を全く考慮せず、常に、解雇期間中における得べかりし賃金相当額全額の支払いを命ずることは、【 3 】ものといわなければならない。
(3) そうである以上、本件バックペイ命令は、結局において、上告人に認められた【 4 】を超えたものといわざるをえない。

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京都市交通局事件(H16.07.12最二小判)

  • 【要点】個人の組合員も不当労働行為の救済を申し立てられるか
  • 【結論】労働組合法7条3号の不当労働行為を理由とする救済申立ては、当該労働組合だけでなく、その組合員個人にも申立て適格が認められるとした。
(1) 労働委員会による不当労働行為救済制度は,労働者の【 1 】を目的とし,これらの権利を侵害する使用者の一定の行為を【 2 】労働組合法7条の規定の実効性を担保するために設けられたものである。
(2) 使用者が同条3号の不当労働行為を行ったことを理由として救済申立てをするについては,当該労働組合のほか,【 3 】と解するのが相当である。
(3) 前記事実関係によれば,上告人は,本件異動が同条3号の不当労働行為に当たることを理由として【 4 】

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医療法人新光会事件(S43.04.09最三小判)

  • 【要点】不当労働行為に当たる解雇の私法上の効力はどうなるか
  • 【結論】不当労働行為に当たる解雇は、旧法・現行法いずれの下でも憲法28条に由来する規定に違反する行為として当然に無効になるとした。
(1) しかし、不当労働行為禁止の規定は、【 1 】、労働者の【 2 】であるから、右法条の趣旨からいつて、これに違反する法律行為は、旧法・現行法を通じて【 3 】、現行法においては、該行為が直ちに【 4 】、労働委員会による救済命令の制度があるからといつて、旧法と異なる解釈をするのは相当ではない。
(2) 従つて、本件解雇を無効と解した原判決の判断は相当であつて、法律の解釈については必ずしも理由を示す必要はないから、原判決に所論の違法は認められない。

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国鉄団交拒否事件(H03.04.23最三小判)

  • 【要点】国鉄改革後も乗車証を巡る団体交渉を求められるか
  • 【結論】国鉄改革後の清算事業団に対しても、鉄道乗車証制度の改廃をめぐる団体交渉を求め得る地位の確認を求める訴えは、確認の利益があり適法とした。
(1) 原審の適法に確定した事実関係の下において、被上告人から上告人に対し第一審判決添付の別紙目録記載の各事項(以下「本件各事項」という)につき【 1 】を求める本件訴えが、【 2 】、適法であるとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない
(2) 本件各事項が公共企業体等労働関係法(昭和六一年法律第九三号による改正前のもの)八条四号にいう「【 3 】」に該当し、【 4 】であるとした原審の判断は、正当として是認することができる。

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JR北海道・JR貨物事件(H15.12.22最一小判)

  • 【要点】組合員の採用拒否は不利益取扱いに当たるか
  • 【結論】雇入れの拒否は、従前の雇用契約関係における不利益取扱いと同視できる特段の事情がない限り、労組法7条1号の不利益取扱いに当たらないとした。
(1) 企業者は,経済活動の一環としてする【 1 】,自己の営業のために労働者を雇用するに当たり,いかなる者を雇い入れるか,いかなる条件でこれを雇うかについて,法律その他による特別の制限がない限り,原則として自由にこれを決定することができるものであり,他方,企業者は,いったん労働者を雇い入れ,その者に雇用関係上の一定の地位を与えた後においては,その地位を一方的に奪うことにつき,雇入れの場合のような【 2 】
(2) 雇入れにおける差別的取扱いが前者の類型に含まれる旨を明示的に規定しておらず,【 3 】ものと解される。
(3) 雇入れの拒否は,それが従前の雇用契約関係における不利益な取扱いにほかならないとして不当労働行為の成立を肯定することができる場合に当たるなどの【 4 】,労働組合法7条1号本文にいう不利益な取扱いに当たらないと解するのが相当である。

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中労委(JR東海〔新幹線・科長脱退勧奨〕)事件(H18.12.08最二小判)

  • 【要点】利益代表者に近接する地位の者の発言は誰の行為となるか
  • 【結論】使用者の利益代表者に近接する職制上の地位にある者が使用者の意を体して支配介入をした場合、具体的な意思の連絡がなくても使用者の不当労働行為と評価できるとされた。
(1) 労働組合法2条1号所定の使用者の【 1 】が使用者の意を体して労働組合に対する支配介入を行った場合には,【 2 】,当該支配介入をもって使用者の不当労働行為と評価することができる。
(2) 同運転所の科長は【 3 】にあったこと,(2)A労働組合から脱退した者らがB労働組合を結成し,両者が対立する状況において,使用者はA労働組合に対し好意的であったこと,(3)上記発言には【 4 】と見ざるを得ないものが含まれていたことなど判示の事情の下では

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山恵木材事件(S46.06.15最三小判)

  • 【要点】第三者の強要による解雇は不当労働行為として成立するか
  • 【結論】第三者の要求を容れなければ営業継続が困難との判断のもとに、組合活動を嫌忌する第三者の意図を認識しつつ行った解雇は、使用者に不当労働行為の意思がなかったとはいえないとされた。
(1) 被上告人の正当な組合活動を嫌忌してこれを上告会社の企業外に排除せしめようとする訴外会社の意図は、同会社の強要により、その意図が奈辺にあるかを知りつつやむなく被上告人を解雇した上告会社の意思に直結し、そのまま【 1 】とみるべきであつて、ここに【 2 】。
(2) 以上に説示するところによれば、原判決がその確定した事実関係のもとにおいて、前記の認識をもつてされた本件解雇の意思表示は、たとえ【 3 】、上告会社に【 4 】とした判断は、結局正当であつて、その過程にも所論の違法は認められない。

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山岡内燃機事件(S29.05.28最二小判)

  • 【要点】発言者に主観的認識がなくても組合運営への介入といえるか
  • 【結論】客観的に組合活動への非難と不利益取扱の暗示を含む発言により組合の運営に影響を及ぼした以上、発言者に主観的認識や目的がなくても労組法七条三号の介入に当たるとされた。
(1) 不当労働行為に対する労働委員会の救済命令書には、主文のほか「認定した事実」の記載がなければならないことは、【 1 】により明らかであるが、ここに認定事実の記載がなければならないというのは、必ずしも、命令書中「認定した事実」と題する項目中にその記載がなければならないとする趣旨ではなく、【 2 】の中に主文を理由づけるに足りる事実理由の記述があれば足りる趣旨と解すべきである。
(2) 原判示のような状況の下で客観的に組合活動に対する非難と【 3 】とを含むものと認められる発言により、組合の運営に対し影響を及ぼした事実がある以上、たとえ、発言者にこの点につき【 4 】、なお労働組合法七条三号にいう組合の運営に対する介入があつたものと解するのが相当である。

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全逓新宿郵便局事件(S58.12.20最三小判)

  • 【要点】不当労働行為成立後に状態が是正されれば申立てを棄却できるか
  • 【結論】救済命令制度は正常な労使関係秩序の回復を目的とし懲罰を科すものではないから、不当労働行為成立後に状態が是正され秩序が回復していれば、救済の必要性なしとして棄却できるとされた。
公共企業体等労働関係法二五条の五及び労働組合法二七条に規定する公共企業体等労働委員会の救済命令制度は、使用者の不当労働行為により生じた事実上の状態を右命令によつて是正することにより、【 1 】ものであつて、もとより【 2 】から(最高裁昭和三六年(オ)第五一九号同三七年九月一八日第三小法廷判決・民集一六巻九号一九八五頁及び同昭和四五年(行ツ)第六〇・六一号同五二年二月二三日大法廷判決・民集三一巻一号九三頁参照)、【 3 】、それによつて生じた状態が既に是正され、正常な集団的労使関係秩序が回復されたときは、公共企業体等労働委員会は【 4 】ものと解され

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日本チバガイギー事件(H01.01.19最一小判)

  • 【要点】同一条件を提示し一方が拒否した掲示板不貸与は不当労働行為か
  • 【結論】使用者が両組合に同一の貸与条件を提示し、これを受け入れた組合には貸与し拒否した組合には貸与しなかった場合でも、条件が不合理なものといえなければ不当労働行為に当たらないとされた。
被上告会社が参加人組合及び訴外組合との間の組合掲示板貸与に関する交渉に当たり、【 1 】、これを受け入れた訴外組合に対しては組合掲示板を貸与し、【 2 】組合掲示板を貸与しなかつたとしても、右貸与条件が【 3 】不合理なものとはいえないから、被上告会社の右行為が【 4 】とした原審の判断は、正当として是認することができる。

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オリエンタルモーター事件(H07.09.08最二小判)

  • 【要点】使用者は企業施設の利用をどこまで拒否できるか
  • 【結論】企業施設の利用許諾は原則として使用者の自由な判断にゆだねられ、権利濫用と認められる特段の事情がある場合を除き、利用を許諾しないことが直ちに不当労働行為になるわけではないとされた。
使用者が労働組合による企業施設の利用を拒否する行為を通して【 1 】ことはいうまでもないが、右に説示したとおり、使用者が組合集会等のための企業施設の利用を労働組合又はその組合員に許諾するかどうかは、原則として、【 2 】、【 3 】から、右の【 4 】、使用者が利用を許諾しないからといって、直ちに団結権を侵害し、不当労働行為を構成するということはできない。

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倉田学園事件(H06.12.20最三小判)

  • 【要点】学校内での無許可ビラ配布に対する懲戒処分の可否
  • 【結論】職場規律を乱さず教育的配慮にも欠けない特別の事情があるときは懲戒できず、本件処分は不当労働行為に当たる。
(1) 本件ビラ配布は、許可を得ないで被上告人の学校(A校)内で行われたものであるから、形式的には就業規則一四条一二号所定の禁止事項に該当する。しかしながら、右規定は被上告人の学校内の【 1 】を目的としたものと解されるから、ビラの配布が形式的にはこれに違反するようにみえる場合でも、ビラの内容、ビラ配布の態様等に照らして、その配布が学校内の職場規律を乱すおそれがなく、また、生徒に対する教育的配慮に欠けることとなるおそれのない【 2 】が認められるときは、実質的には右規定の違反になるとはいえず、したがって、これを理由として就業規則所定の【 3 】というべきである
(2) そして、校内での組合活動を一切否定する等の被上告人側の前示組合嫌悪の姿勢、本件各懲戒処分の経緯等に徴すれば、本件各懲戒処分は被上告人の不当労働行為意思に基づくものというほかなく、本件各懲戒処分は、労働組合法【 4 】の不当労働行為を構成するものというに帰する。

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亮正会高津中央病院事件(H02.03.06最三小判)

  • 【要点】ポストノーティス命令の反省文言は憲法十九条に違反するか
  • 【結論】ポストノーティス命令は不当労働行為の認定を関係者に周知し再発を抑制する趣旨であり、反省・誓約の文言も約束を強調する意味にすぎず、意思表明を強制するものではないとされた。
右ポストノーティス命令が、労働委員会によって上告人の行為が不当労働行為と認定されたことを関係者に周知徹底させ、【 1 】のものであることは明らかである。右掲示文には「深く反省する」、「誓約します」などの文言が用いられているが、【 2 】を有するにすぎないものであり、上告人に対し反省等の意思表明を要求することは、【 3 】と解される。してみると、右命令は上告人に対し【 4 】憲法一九条違反の主張は、その前提を欠くというべきである。

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日産自動車(組合事務所等)事件(S62.05.08最二小判)

  • 【要点】複数組合併存下で使用者に求められる中立保持義務とは何か
  • 【結論】複数組合が併存する場合、使用者は各組合に中立的態度を保持すべきで、合理的理由なく一方にのみ組合事務所等を貸与し他方に拒否することは、弱体化の意図を推認させ不当労働行為に当たるとされた。
(1) しかし、同一企業内に複数の労働組合が併存している場合には、使用者としては、【 1 】、【 2 】、各組合の性格、傾向や従来の運動路線等のいかんによつて、一方の組合をより好ましいものとしてその組織の強化を助けたり、【 3 】をしたりすることは許されないのであつて(最高裁昭和五三年(行ツ)第四〇号同六〇年四月二三日第三小法廷判決・民集三九巻三号七三〇頁)、使用者が右のような意図に基づいて両組合を差別し、一方の組合に対して不利益な取扱いをすることは、同組合に対する支配介入となるというべきである。
(2) 使用者が、一方の組合に組合事務所等を貸与しておきながら、他方の組合に対して一切貸与を拒否することは、そのように【 4 】、他方の組合の【 5 】ものとして、労働組合法七条三号の不当労働行為に該当すると解するのが相当である

労災保険の給付と損害賠償の調整に関する判例

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神奈川都市交通事件(H20.01.24最一小判)

  • 【要点】労災保険の休業補償給付と使用者の休業補償義務の関係
  • 【結論】同一の事由について休業補償給付を受けるべき場合、使用者は労基法76条の休業補償義務を免れる。
(1) 労働者が、労働基準法76条に定める休業補償と【 1 】について、労働者災害補償保険法12条の8第1項2号、14条所定の休業補償給付を受けるべき場合においては、使用者は、労働基準法【 2 】により、同法76条に基づく休業補償義務を免れると解するのが相当である
(2) 労働者災害補償保険法の適用事業に使用されている労働者に関しては、同法14条1項に基づき休業補償給付が支給されないこととされている休業の【 3 】に係る分を除き、使用者は、およそ労働基準法76条に基づく休業補償義務を【 4 】されることとなるのである。

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中央労基署長(労災就学援護費)事件(H15.09.04最一小判)

  • 【要点】労災就学援護費の支給・不支給決定は行政処分か
  • 【結論】支給決定によって初めて具体的な請求権が発生し、その決定は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。
(1) 被災労働者又はその遺族は、上記のとおり、所定の支給要件を具備するときは所定額の労災就学援護費の支給を受けることができるという【 1 】を与えられているが、具体的に支給を受けるためには、労働基準監督署長に申請し、所定の支給要件を具備していることの確認を受けなければならず、労働基準監督署長の【 2 】によって初めて具体的な労災就学援護費の支給請求権を取得するものといわなければならない。
(2) 労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は、法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う【 3 】であり、被災労働者又はその遺族の上記権利に直接影響を及ぼす法的効果を有するものであるから、【 4 】の対象となる行政処分に当たるものと解するのが相当である。

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広島中央労基署長(竹藤工業)事件(H24.02.24最二小判)

  • 【要点】建設業の事業主の特別加入と、保険関係が成立する事業の単位
  • 【結論】保険関係は場所的独立性を基準に事業ごとに成立する。労働者を使っていない本店営業部門には保険関係が成立しない。
(1) 保険関係の成立する事業は、主として【 1 】を基準とし、当該一定の場所において一定の組織の下に相関連して行われる【 2 】を単位として区分されるものと解される。
(2) 建設の事業を行う事業主が、その使用する労働者を個々の建設等の現場における事業にのみ従事させ、本店等の事務所を拠点とする営業等の事業に従事させていないときは、上記営業等の事業につき【 3 】から、上記営業等の事業について、当該事業主が法28条1項に基づく【 4 】の承認を受けることはできず、上記営業等の事業に係る業務に起因する事業主又はその代表者の死亡等に関し、その遺族等が法に基づく保険給付を受けることはできないものというべきである。

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レンゴー事件(H13.02.22最一小判)

  • 【要点】事業主は労災の不支給決定取消訴訟に補助参加できるか
  • 【結論】メリット制の対象となる一定規模以上の事業では、保険料増額の可能性があるため補助参加が許される。
(1) 本案訴訟における業務起因性についての判断は、【 1 】であって、労災保険法に基づく保険給付(以下「労災保険給付」という。)の不支給決定取消訴訟と安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求訴訟とでは、審判の対象及び内容を異にするのであるから、抗告人が本案訴訟の結果について【 2 】を有するということはできない。
(2) 徴収法12条3項各号所定の一定規模以上の事業においては、労災保険給付の不支給決定の取消判決が確定すると、行政事件訴訟法33条の定める【 3 】により労災保険給付の支給決定がされて保険給付が行われ、【 4 】可能性があるから、当該事業の事業主は、労働基準監督署長の敗訴を防ぐことに法律上の利害関係を有し、これを補助するために労災保険給付の不支給決定の取消訴訟に参加をすることが許されると解するのが相当である。

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コック食品事件(H08.02.23最二小判)

  • 【要点】労災の特別支給金を損害額から控除できるか
  • 【結論】特別支給金は損害をてん補する性質を持たないため、損害額から控除できない。
政府は、労災保険により、被災労働者に対し、休業特別支給金、障害特別支給金等の特別支給金を支給する(労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和四九年労働省令第三〇号))が、右特別支給金の支給は、【 1 】の一環として、被災労働者の療養生活の援護等によりその【 2 】を図るために行われるものであり(平成七年法律第三五号による改正前の法二三条一項二号、同規則一条)、使用者又は第三者の損害賠償義務の履行と特別支給金の支給との関係について、保険給付の場合における前記各規定と同趣旨の定めはない。このような保険給付と特別支給金との差異を考慮すると、特別支給金が被災労働者の【 3 】を有するということはできず、したがって、被災労働者が労災保険から受領した特別支給金をその損害額から【 4 】というべきである。

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正木土建日雇労働者事件(S29.11.26最二小判)

  • 【要点】労災保険給付の具体的請求権はいつ発生するか
  • 【結論】行政機関の支給決定によって初めて具体的な請求権を取得し、それ以前には具体的請求権はない。
労働者災害補償保険法による保険給付は、同法所定の手続により【 1 】ことによつて給付の内容が具体的に定まり、受給者は、これによつて、始めて政府に対し、その保険給付を請求する【 2 】を取得するのであり、従つて、それ以前においては、具体的な、一定の保険金給付請求権を【 3 】

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三共自動車事件(S52.10.25最三小判)

  • 【要点】使用者の行為による事故での保険給付と損害賠償の調整
  • 【結論】現実に給付されたときに限り損害賠償責任を免れる。将来の給付額を損害額から控除する必要はない。
一、労働者災害補償保険法に基づく保険給付の実質は、使用者の労働基準法上の災害補償義務を政府が保険給付の形式で行うものであって、厚生年金保険法に基づく保険給付と同様、受給権者に対する損害の填補の性質をも有するから、事故が使用者の行為によって生じた場合において、受給権者に対し、政府が労働者災害補償保険法に基づく保険給付をしたときは労働基準法【 1 】の規定を類推適用し、また、政府が厚生年金保険法に基づく保険給付をしたときは【 2 】に照らし、使用者は、同一の事由については、その価額の限度において民法による損害賠償の責を免れると解するのが、相当である。そして、右のように政府が保険給付をしたことによって、受給権者の使用者に対する損害賠償請求権が失われるのは、右保険給付が損害の填補の性質をも有する以上、政府が【 3 】に限られ、いまだ現実の給付がない以上、たとえ将来にわたり継続して給付されることが確定していても、受給権者は使用者に対し損害賠償の請求をするにあたり、このような将来の給付額を損害賠償債権額から【 4 】と解するのが、相当である

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東都観光バス事件(S58.04.19最三小判)

  • 【要点】災害補償を慰藉料から控除できるか
  • 【結論】災害補償は財産上の損害の填補のみを目的とするため、慰藉料から控除することは許されない。
労働者に対する災害補償は、労働者の被つた【 1 】の填補のためにのみされるものであつて、精神上の損害の填補の目的をも含むものではないから(最高裁昭和三五年(オ)第三八一号同三七年四月二六日第一小法廷判決・民集一六巻四号九七五頁、同昭和三八年(オ)第一〇三五号同四一年一二月一日第一小法廷判決・民集二〇巻一〇号二〇一七頁参照)、前記上告人が受領した労災保険による障害補償一時金及び休業補償金のごときは上告人の財産上の損害の賠償請求権にのみ充てられるべき筋合のものであつて、上告人の【 2 】には及ばないものというべきであり、従つて上告人が右各補償金を受領したからといつてその全部ないし一部を上告人の被つた精神上の損害を填補すべきものとして認められた慰藉料から【 3 】というべきである。

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青木鉛鉄事件(S62.07.10最二小判)

  • 【要点】保険給付と損害賠償の「同一の事由」の意味
  • 【結論】同一の事由とは損害が同性質で相互補完性がある場合をいい、控除できるのは消極損害に限られる。
右にいう保険給付と損害賠償とが「同一の事由」の関係にあるとは、保険給付の趣旨目的と民事上の損害賠償のそれとが一致すること、すなわち、保険給付の対象となる損害と民事上の損害賠償の対象となる損害とが【 1 】であり、保険給付と損害賠償とが【 2 】を有する関係にある場合をいうものと解すべきであって、【 3 】。そして、民事上の損害賠償の対象となる損害のうち、労災保険法による休業補償給付及び傷病補償年金並びに厚生年金保険法による障害年金が対象とする損害と同性質であり、したがって、その間で前示の同一の事由の関係にあることを肯定することができるのは、財産的損害のうちの【 4 】(いわゆる逸失利益)のみであって、財産的損害のうちの積極損害(入院雑費、付添看護費はこれに含まれる。)及び精神的損害(慰藉料)は右の保険給付が対象とする損害とは同性質であるとはいえないものというべきである。

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仁田原・中村事件(S52.05.27最三小判)

  • 【要点】第三者行為災害での保険給付と損害賠償の調整
  • 【結論】現実に給付されたときに限り請求権が国に移転する。将来の給付額を損害額から控除する必要はない。
厚生年金保険法四〇条及び労働者災害補償保険法(昭和四八年法律第八五号による改正前のもの。)二〇条は、事故が第三者の行為によって生じた場合において、受給権者に対し、政府が先に保険給付又は災害補償をしたときは、受給権者の第三者に対する損害賠償請求権はその価額の限度で当然【 1 】し、これに反して第三者が先に損害の賠償をしたときは、政府はその価額の限度で保険給付をしないことができ、又は災害補償の義務を免れるものと定め、受給権者に対する第三者の損害賠償義務と政府の保険給付又は災害補償の義務とが、【 2 】にあり、同一事由による損害の【 3 】を認めるものではない趣旨を明らかにしている。そして、右のように政府が保険給付又は災害補償をしたことによって、受給権者の第三者に対する損害賠償請求権が国に移転し、受給権者がこれを失うのは、政府が【 4 】に限られ、いまだ現実の給付がない以上、たとえ将来にわたり継続して給付されることが確定していても、受給権者は第三者に対し損害賠償の請求をするにあたり、このような将来の給付額を損害額から控除することを要しないと解するのが、相当である。

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那覇労働基準監督署長事件(H07.07.06最一小判)

  • 【要点】審査請求から3か月経過後に取消訴訟を提起できるか
  • 【結論】審査請求から3か月を経過しても決定がないときは、再審査請求を経ずに取消訴訟を提起できる。
したがって、保険給付に関する決定に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官に対して審査請求をした日から【 1 】を経過しても決定(法八条二項一号の「裁決」に当たる。)がないときは、審査請求に対する決定及び【 2 】の手続を経ないで、【 3 】を提起することができるものというべきである。

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