社労士と中小企業診断士を比較|どっちがおすすめ?ダブルライセンスは?


社労士と中小企業診断士ならどっちを取るべきかな?

ダブルライセンスなら先にどっちから取ればいい?
社労士も中小企業診断士も、働きながら取れる資格として人気です。
しかしどちらも難関資格なので、軽い気持ちで勉強はできないですよね。
私は2006年に社労士に合格しました。
20年近くの経験を活かし、今では社労士を目指す多くの方に勉強のアドバイスをしています。
そのため資格については人より多く知っています。
この記事では、社労士と中小企業診断士を色々な角度から比較していきます。
どっちを取ればいいか悩んでいるなら、この記事を読んでから判断してください。
結論からいうと、まずは社労士から取るのがおすすめ。
なぜなら、社労士の知識が中小企業診断士にも活きてくるからです。
さらに可能性を広げたい場合は、ダブルライセンスも視野に入れましょう。
社労士と中小企業診断士、取得するメリットが大きいのはどっち?

社労士と中小企業診断士では仕事内容が違います。
そのため将来なにをやりたいか?によってどっちを取るか考えましょう。
あえて言うなら独占業務がある社労士がおすすめ。
法律改正で社労士の業務範囲は拡大しています。
いざという時に法律で守られていることはとても大きいです。
ただ中小企業診断士も仕事内容が幅広いので、色々なつぶしがききます。

次の章から両者を比較していくので、あなたに合った方を選びましょう。
社労士と中小企業診断士の試験内容・難易度の比較

社労士と中小企業診断士の試験内容や難易度について見ていきます。

【受験資格】社労士には受験資格が必要

社労士には、次のいずれかの受験資格が必要です。
- 学歴
- 実務経験
- 国家試験合格
中小企業診断士は受験資格はなく、誰でも受けることができます。

中小企業診断士に合格すれば、社労士の受験資格を満たすことができますよ。
【試験内容】社労士は暗記メイン、中小企業診断士は暗記と理論

| 社労士 | 中小企業診断士 | |
|---|---|---|
| 科目数 | 10科目 | 7科目 |
| 試験回数 | 1回のみ | 1次試験と2次試験 |
| 勉強内容 | 暗記型 | 暗記+理論 |
| 試験方式 | 全てマークシート | 1次試験:マークシート 2次試験:筆記+口述 |
| 科目合格 | なし | 一次試験はあり |
社労士の試験は1回だけです。
中小企業診断士は2回に分かれています(1次試験と2次試験)。
両社の勉強内容の特徴は以下のとおりです。
- 社労士:暗記型
- 中小企業診断士:暗記と理論
社労士は暗記型の試験
社労士試験では法律の概要だけではなく、通達や判例からも出題されます。
また「年金の支給要件は昭和○○年」などのこまかい暗記も必要です。

法律で定められた書類作成を業務とするため、あいまいな知識はNGです。

社労士の勉強はとにかく反復により覚えることが必要ですね。
中小企業診断士は暗記と理論型の試験
中小企業診断士は7科目あり、暗記科目と理論科目があります。
理論科目は、単語や公式を覚えるだけでは対応できません。
問題を読み、自分の考えを書く力が必要です。

中小企業診断士は答えをみちびく思考力も必要です。
【合格率】どちらも5〜7%の難関資格
| 社労士 | 中小企業診断士 | |
|---|---|---|
| 合格率 | 6%前後 | 1次試験:25% 2次試験:20% トータルで5%前後 |
社労士の合格率は6%前後(2025年は5.5%)。
中小企業診断士は1次試験と2次試験をあわせると5%前後の合格率です。
- 1回の試験で合否が決まる社労士
- 筆記や口述がある中小企業診断士
合格率だけでは判断できませんが、どちらも難関資格なことに変わりありません。

【勉強時間】どちらも1,000時間前後の勉強が必要

| 社労士 | 中小企業診断士 | |
|---|---|---|
| 勉強時間 | 800~1,000時間 | 1,000時間 |
社労士も中小企業診断士も約1,000時間の勉強が必要です。
1,000時間は、会社員が働きながら勉強できる限界の時間といえます。
逆をいえば社労士も中小企業診断士も、働きながらでも合格できるのです。
ちなみに独学は効率が悪いので、本当に合格を目指すなら通信講座を利用しましょう。

社労士と中小企業診断士の仕事内容

社労士と中小企業診断士の主な仕事内容は以下のとおりです。
| 社労士 | 中小企業診断士 | |
|---|---|---|
| イメージ | 労務関係・社会保険のプロ | 経営サポートのプロ |
| 仕事内容 | ①労働・社会保険に関する書類の作成・手続き代行 ②労働・社会保険に基づく帳簿・就業規則の作成 ③労務管理や社会保険に関する相談、指導 | ①中小企業の経営方針の策定・助言 ②経営上のトラブルの相談 ③補助金申請時の事業計画書作成 |
| 平均年収 | 410万円 | 500万円 |
社労士の仕事内容

社労士は労務関係・社会保険のプロフェッショナルといわれています。
仕事内容は以下のとおりです。
- 社会保険の手続きや就業規則の作成(独占業務)
- 人事・労務関係のコンサルティング
企業相手だけではなく、老後2,000万円問題をきっかけに個人からの年金相談も増加しています。
また勤務社労士として、企業内で人事・労務のスペシャリストとして働く道もあります。
中小企業診断士の仕事内容

中小企業診断士は経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。
経済産業省(中小企業庁)と企業の橋渡し役として、国の施策を中小企業に落とし込むプロジェクト的な仕事を行っていきます。
メインとなるのは経営コンサル業務。
独占業務はないですが仕事内容は幅広いです。
他には補助金申請やセミナー講師などもできます。
会社員の副業としてセミナー講師をやり、月3~4万の収入を得ている人もいます。
平均年収よりも独立開業の選択肢があるのがメリット
平均年収.jpによると平均年収は社労士474万円、中小企業診断士500万円です(2025年12月現在)。
これは会社員をメインにしたデータです。
両者とも独立開業を選べる資格のため、このデータはあまり当てはまりません。
年収よりも「会社員として働く道」「独立開業を目指す道」の選択肢があることが、大きなメリットといえるでしょう。
独立するならダブルライセンスの相性はいい

社労士も中小企業診断士も、その資格ひとつで食べていける資格です。
そしてダブルライセンスを取得することで相乗効果を生みだせます。
人事・労務面で価値が高いコンサルを提供できる
中小企業診断士の仕事範囲はとても広い反面、差別化がむずかしいです。
そこに労務関係のプロである社労士の知識が加われば、顧客にも強いアピールになるでしょう。
付加価値の高いサービスを提供すれば、顧客満足度もあがり他者と差別化できます。
独立開業を考えているなら、社労士と中小企業診断士のダブルライセンスはとてもおすすめです。
ダブルライセンスを目指すなら社労士から

社労士と中小企業診断士のダブルライセンスを考えているなら、まずは社労士から勉強しましょう。
社労士で勉強した労働法の知識は、中小企業診断士の試験にも使えます。
中小企業診断士の企業経営論からは、労働関連法規の問題が出題されます。
労働関連法規を苦手とする受験生は多いため、ライバルにも差をつけられます。
難関試験で得意科目があるのは、大きなアドバンテージになるでしょう。
同時受験はムリなのでやめよう
社労士と中小企業診断士を同じ年に勉強するのは負担が大きいため、原則は1資格ずつが現実的
社労士試験は8月下旬、中小企業診断士は8月上旬に試験が行われます。
日程的に不可能ではありませんが、両者とも片手間では合格できません。
どちらかの資格に専念し、年度をわけて受験しましょう。
【将来性】生成AI時代でも「士業」はなくならない!生き残る専門家の条件

かつて、「AIの進化によって士業の仕事は奪われるのか?」という議論がメディアを賑わせました。
最近ではChatGPTをはじめとする生成AIが爆発的に普及し「いよいよ本格的に士業は危ないのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。
しかし、求められる役割は「作業の代行」から「高度なコンサルティング」へと劇的に変化しています。
代替されるのは「職業」ではなく「業務」
現在の生成AIの実力を踏まえると「定型業務はAIに代替され、対人業務は残る」という見方が主流です。
| 業務の性質 | AIによる代替の可能性 | 具体的な業務例 |
| 定型・ 代行業務 | 極めて高い | ・フォーマットに沿った書類・申告書の作成 ・過去の判例や法律、助成金の検索・要約 ・単純なデータ入力や計算手続き |
| 非定型・ 対人業務 | 代替不可 (低い) | ・経営者のビジョンに寄り添った経営コンサルティング ・複雑な感情が絡む労使トラブルの仲裁や交渉 ・AIが提示した法的な選択肢の「最終的な決断と責任」 |
書類作成や申請手続きなどの「書類を作って提出するだけの独占業務」は、AIやクラウドソフトにどんどん置き換わっていくでしょう。
AIが進化するほど「複雑な人間の悩み」は増えていく
書類作成や基本的な法律相談がAIで一瞬で完結するなら、士業は不要になるのでしょうか?
たとえば、メンタルヘルス、ハラスメント問題など「人間関係のドロドロしたトラブル」はむしろ増え続けています。
AIは「就業規則のベース」を作成できても、「不満を持つ従業員との面談」や「経営者の孤独な悩みに寄り添い、背中を押すこと」はできません。
「AIを使いこなす士業」が勝つ時代
これからの士業に求められるのは、AIを「最強の助手」として使いこなしながら、人間ならではの専門性と共感力を発揮することです。
中小企業診断士のような本質的な経営コンサルティング能力や、特定の業界に特化した深い専門知識を持つ士業の出番は、これからさらに増えていきます。
作業を手放し、人と向き合うことこそが、これからの士業の確固たる生存戦略になるでしょう。

まとめ:まずは社労士。可能性を広げたいならダブルライセンスを狙おう

社労士と中小企業診断士について比較してきました。
- どちらか取るなら、まずは社労士
- 法律に守られた独占業務がある
- 社労士の知識が中小企業診断士にもいかせる
- どちらも難関資格だが、働きながらでも合格できる
- 社労士は暗記型
- 中小企業診断士は暗記&理論型
- 可能性を広げるならダブルライセンス
目指すべき資格が決まったら、次は行動しないと意味がありません。
社労士を目指すならスタディングがおすすめです。
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